2016年12月29日木曜日

学年通信の役割

通常、学年通信というのは学校での生徒の活動を保護者や生徒に伝えるもの
という暗黙の了解があろうかと思います。

実際、体育祭や文化祭やその他行事についての様子を伝えるものが多いです。

しかし、先日ご講演いただいた先生はそのようにはしたくないとおっしゃっていました。

ではどのようなものなのでしょうか。

その先生が発行しておられる学年通信をみて私が感じたのは、

生徒にとってつい見逃しがち(さぼってしまいがち)であるけれど、
生徒にとって重要度の極めて高い内容(生徒本人も実は気づいている内容)を
生徒に思い起こさせるもの

でした。

例えば、

・知らないうちに投げやりになっていないか。
・日頃の生活が大事なのにさぼりがちになっていないか。
・ここ数日を振り返ったらスマホ触っている時間が大半になっていないか。
・夢をもつこと、思い出すこと、を少しおろそかにしていないか。
・やればできるという思いを行動に移すこともう一度確認しよう。
・進路を考えても高校1年生の過ごし方がとても重要であるよね。

などなどです。

そう、生徒に具体的に切り込んでいくのです。学年通信を通じて。
これでもかというぐらいにです。
生徒の気持ちを盛り上げていくのです。
そう僕たち(私たち)はこんなものじゃないよね、というメッセージを発していくのです。

このような
●活動の報告だけではなくメッセージの発信
を目的にした学年通信を多くの学校で出していただきたいと思いました。

次回は、この学年通信を発行するまでにどのような段取りを踏むと
より効果が高いのかということについて触れたいと思います。

2016年12月21日水曜日

学年通信は生徒や保護者に向けたものにしてはいけない?

先日東京で私立の先生方を対象としたセミナーを開催しました。

講演者としてお招きしました
「高校1年生の学年主任として活躍する先生」のお話をお聞きしました。

弊社の授業アンケートで突出した結果(数字)を出されただけでなく、GTZにおいても明確な成果を出しておられますので、非常に説得力がありました。

この先生、いろいろな取り組みをなされておられるのですが、今回は学年通信です。

通常、学年通信の目的は
・生徒や保護者に学校での活動(行事など)を報告したり案内すること
であろうと思います。

でもこの先生は、
「学年通信は、生徒や保護者に向けたものにはあえてしていない。」
とおっしゃります。

生徒や保護者に向けたものだとやはり活動報告のようにどうしてもなってしまうのかもしれません。

そうではなくて、高校1年生に関連する人全員に向けて発行されておられるというのです。

つまり、関連する人全員というと、高校1年の担任の先生や副担任の先生が全員含まれるということです。もっといえば、教頭先生や校長先生も含まれるのかもしれません。

通常の活動報告ではなく高校1年生の担任(副担任)はもちろん、だけなく授業担当など高校1年生に関連する全員の先生にも確認してもらいたい内容を中心にして発行されているということでした。

私は、先生に意識づけするという意味において、絶妙なお取組みだと思いました。

生徒や保護者に向けた通信という形をとりながら、実は先生方に大事なこと(指導する時に意識してほしいこと)を発信していくというわけです。

次回は、この学年通信の内容について触れたいと思います。