2017年1月20日金曜日

教師だって人間。だからこそ確認・確認・確認

今回は教員の担任力についてです。

色々な学校にお伺いしますが、担任としての力量について
不安を感じる先生が増えたというお話をお聞きします。

  ・生徒と距離をおいてしまう。
  ・生徒の話を十分には聞いていない。
  ・必要なことを最後まで指導できない。
など。
他にもありますが、集約しますとだいたいこのような内容の相談が多いです。

そして、この事態への対応ということになりますが、
学校として十分な対応ができていない学校が多い
というのが現状ではないでしょうか。

先日お話を聞いた学年主任の実践が参考になると
思いますので、1つご紹介いたします。

  担任として生徒にどう向き合うのか
  についての指導のポイント
  担任教員同士(学年会という組織)で
  毎回(毎週)
  確認している
というものです。

担任教員同士(学年会という組織)で確認した方がいいのか。
はたまた、
一人前の先生なのでそんなことはわざわざ時間を使って行う必要はないのか。
このことよりも優先順位の高いものがあるのか。

を純粋に考え直してみればこの実践を取り入れた方がいいかどうかは
自ずとわかるのではないでしょうか。

意識面や生活面や学業面で成果が上がっている学年の学年主任のお話ですので、説得力があります。

時間さえ前もって確保することができればとても簡単な実践で、かつ、効果もある方法なのに、このような取り組みをしている学校はごく少数です。

今の若い教員の担任力不足を嘆く前に、学校(学年)全体で取り組んでもらいたいと思います。

一方、学校選択する受験生はこのような実践が行われているかを受験校検討のタイミングで説明会などで質問してみることをお勧めします。入学後の後悔が少なくなると思います。

最後に、
私は先生がつくられたオリジナルのこの指導ポイントを拝見させていただいたのですが、
その中で特に印象に残っているのが、

  『担任の影響力で生徒の学力向上や躾をはかる』

という内容です。

『担任の影響力で』という箇所がこの先生の思いを反映させています。

ただ生徒のよくない点を注意するやただ必要な範囲を授業するというのではなく、
日頃の言動や考えや指導姿勢や生徒との向き合い方などの

教員としての総合的な魅力(生き様)で

生徒の学力向上や躾を促進しましょうという意味が含まれているように受け取りました。

『生き様で指導』 最近あまり聞きませんが、改めて聞くといい言葉ですね。

2017年1月5日木曜日

学年通信発行の一工夫

新年あけましておめでとうございます。

今年も年初からアンケート集計や担任研修など冬期休暇ならではの予定が入っています。

今年もどんな些細なことでもご要請にお応えできるよう最善を尽くしますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

さて、年末に学年通信についてのお話をしておりました。

学年通信はどのような段取りで発行するとより効果が高いのかというのが今回のテーマです。

「効果の高い学年通信発行の段取り」なるものがあるのか?と少し疑問に思われるかもしれません。

が、実際にやっておられる先生のお話ですので、説得力が段違いにありますので、ぜひご参考ください。

通常は、学年通信発行の担当者(通常は、学年主任であったり、任命されたクラス担任の先生であることが多い)が学年通信の原稿を作成し、教員数人で校正~発行し、生徒や保護者の手に渡るという流れであろうかと思われます。

もちろんこの流れで何の問題もないのですが、ここに『読み合わせ』という工程を追加しておられるのです。

具体的には、
・学年団に所属する先生全員で
・学年通信の内容について
・自分であればどのように生徒に伝えたいかをイメージしながら
・学年通信の内容ひとつひとつを確認する
・不明な点があればそれを全員で補い合う
というものです。

つまり、
『読み合わせ』をすることで、教員全員が学年通信を通じて発する『メッセージの主体者』になるわけです。

生徒に配布する際に、ただ配布するだけでなく、
●担任の先生が今この瞬間にぜひ生徒に確認してもらいたい内容を発信しながら、
学年通信が毎回配布されることになります。

学年の先生全員で確認しているため、
若い先生であっても自信を持って生徒に伝えることができます

実際、この先生の学年は、
行事においてこの学年は盛り上がり、勉強に対する意識や姿勢も他学年より高い数値となっています。

このように効果的なひと手間をかけることで全体の内容や雰囲気が変わってきます。

受験生や受験生を持つ保護者の皆様もこのような活動が報告されるような学校を見つけて学校選択をされるといいかもしれません。