2017年6月29日木曜日

生徒への負担が大きいというイメージは受験生・入学生を遠ざける。ではどうすればいいか?

20年近くお付き合いさせていただいている学校に訪問し、管理職の先生と面談させていただきました。

その学校様は今年、旧帝大クラスの大学に約20名、国公立大学に約80名、難関私大に300名以上の合格実績を出された学校です。
(20数年前は進学校ではなかった学校です。おそらく学校偏差値の変化率では地域のトップクラス。)

お聞きした内容は、
・土曜日に授業をみっちりやる学校が多いけれど、本校は土曜日は授業をなくしました。
・ある程度詰め込まないと生徒は伸びないと言われることが多いけれど、詰め込みはほとんどしていません。
・コース制をとって難関コースなど重点する学校が多いけれど、本校はコース制は敷かず、全員が同じように勉強していく。
・行事などは生徒が好き勝手にやっている。
・先生が横から行事についての要求をすると、生徒が本気になって怒る!!
・全国から学校訪問を希望する学校様が多いけれど、ホントに本校で参考になるのかな、特に特別なことはしていないし、好きにやっているだけだから、と心配になる。
というものでした。

私の感想は以下のようなものです。
・上記内容を聞くと、「それでそんなに伸びるの?」と疑問に思うのですが、理にかなった考えとお取組みをしておられます。
・例えば、生徒の「進路や勉強への価値観」を変えることに着目されている点です。
・多くの学校の場合、生徒を伸ばす=授業数を増やす、と考え授業数がかなり多めのカリキュラムを自動的に設定されますが、その意図が生徒にあまり伝わっていない状態で、無理を強いる部分があり、生徒からすると少し拘束されるようなイメージを持ってしまいます。
・そうではなく、
「勉強はやった方が得なの?」 
「進路は今の目標がベストなの?それともまだ高い目標を考えた方がいいの?」
「行事は先生に言われてするものなの?それとも自分たちで責任もってやった方がいいの?」 などなどのことを

生徒に事あるごとに頻繁に問うていくのです。

そして、生徒に「現状では満足できない、もっと自分たちはチャレンジしたい」というような思いが醸成しかかってきたかなというタイミングを見計らって、ランクアップするような新しい取り組みを学校内で提案していくのです。

そうすれば生徒のチャレンジの気持ちに応えるということになるのではないでしょうか。

生徒自身が気づかない間に、負荷のかかる取り組みをやっていく。
ということをご参考いただければと思います。

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