2012年1月31日火曜日

授業アンケート改善には、「計るだけダイエット」が有効?

今月は6年間授業アンケートを続けていただいている学校様に訪問しました。この学校様は6年間ずっと全教科平均のデータが前年より向上している学校なのです。このように聞きますとさぞかし先生方に不足しているところを指摘して少々無理をして改善にのぞまれたというようなことを想像してしまいがちだと思います。が、この学校様はむしろその反対だと言えると思います。当然、あまりにも結果が良くなかった先生との面談は持たれます。が、基本は先生個人、もしくは、教科会に一任されておられるのです。
●今回の結果をうけて気づいたことを個人や教科会でまとめしょう。
●そして、それを記録として残しておきましょう。
とされておられるのです。

この手法は、『数値を記録しその気づいたことを定期的に確認する』という手法なのです。先生は学校からとやかく言われなくても現状を正確に把握すれば課題となるところを意識的あるいは無意識的に認識されて自然にそれをもっとよくしたいという気持ちが生まれ、日常の行動が変わるということをこの学校は証明しているのかもしれません。

このことから考えますと、授業アンケートは
●定期的に(例えば、年に2回など)
●長い期間(最低でも5年)
●教職員全員で
●ストレスが教職員にかからない(アンケートの意義を明確に提示し)形で
●続けていただく
ことが効果を実感するかどうかのバロメーターになってくるのではないかと思います。

この学校様からお聞きしました。
「授業アンケートをはじめてから3年が経過したときは正直本校にとっての正念場でした。アンケートをやめようと本気で考えました。が、続けてよかったです。あのときに続けたからこそアンケートを当たり前のこととして受け入れる土壌が教職員の中に芽生えてきて、今の結果が出てきたと思います。」ということでした。

この学校様のように、授業アンケートは長い期間続けながら、そのときどきの結果を正確に確認することが大切と思います。厳しい冬のときに苦しくても学校全体で生徒を伸ばすことに取り組めば、やがて取り組みが熟した際に実りの夏と秋がくるというのは自然な流れだと感じられます。

本当に勇気づけられる実践をお聞きしました。ありがとうございました。





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