2018年12月26日水曜日

改革者としての素養はみんなに備わっている



今年も残すところあと数日となりました。
我が中堅教員研修会もどの会場(北は福島から南は博多まで全国5会場で実施)もほぼ8回を終了する時期となりました。
この研修は、「現場教員として、学校経営を支えるとは具体的に何をすることか」を学びます。
生徒と喜怒哀楽を共にされてきた先生方にとっては新鮮な内容であろうかと思います。

この研修が始まって最初はご参加の皆さん戸惑いもありました。
自ら希望された方、そして、有志ではなく学校から指名されて戸惑いながらの参加だった方、いろいろであったかと思います。

が、みなさん業務ご多用の中(なかには今年の豪雨に被災された方もおられました)懸命にご参加、そして、ご研鑽いただきました。
その甲斐あっての終了となります。
全国で約40名の先生方です。
毎回テストを実施しており、そのテストにも合格されての結果です。

学校の盛衰を知らず知らずに他人事のように過ごしてしまう先生が多い中、
この研修を修了された方は、陽に陰に、個々の個性を発揮しながら学校を
支えていかれると思います。
その支えていることが本人にとって楽しいのです。

今年度もこの研修を過去に終了された先生が校長先生に就任され、
早速大活躍をされておられる先生もおられます。

改革が進むのです。システムや形や上意下達の改革ではありません。
もともと先生方がもっていたそれぞれの危機感が
「こうすれば確かに自分の気持ちもすっきりするし、
学校の価値も今より格段にあがるだろうな。」
という意識と行動に変わるのです。
これがこの研修を終了された先生に備わることを目指しています。
終了された先生が関わる学内の組織がそれがどのような組織であっても
周りの人からみたとき、「なんか動いているな、自分も関わってみたいな」
というようになるように気がしています。

改革をするのに順番を飛ばしてやってしまっている事例が多いものです。
順番を押さえてやると改革はしんどいものではなく、やりがいのあるもの
に変わります。

この研修に参加されなくても、その順番は何かをしっかりと見極めて
進めていただきたいとこの年末に思いました。

中堅教員研修会オープン講座2019【名古屋・博多・岡山・東京・福島】(PDF)

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2018年12月25日火曜日

唯一無二のテーマ『ルーブリック』

先日、広島と東京でセミナーを開催しました。

私共からみて課題と思われることについて数多く紹介させていただきました。
ご参加の皆さんは頷いたりされながら最初から最後まで熱心に受講いただきました。
どの内容も今後の学校経営に生かしていただける内容になったのではないかと私どもも確認ができたいへん良かったと思われます。

その中でも特にご参加の皆さんの印象に残った内容として、
「学校の良さをアピールするときに、スローガンだけを語るのではなく、成果を語りましょう!」という内容がございます。

例えば、学校説明会などで
「新しい大学入試時代に向けて本校ではこのように今後は対応しようと思っています。
ついては、ICT機器を入れたり、新しい授業形態を取り入れたりの計画や実践があります。」
というような内容でアピールされます。

が、そのアピール内容に
「学力は入学時からこのように伸びましたよ」
というデータを伴った成果をアピールされるケースは稀であるということを指摘しているのです。

それに対して、苦笑いとともに、「その通り」と受け止めておられる先生が非常に多かったです。

ではどのようにすればこの「成果」をデータで示すことができるでしょうか。
もちろん、偏差値の伸びや進学実績の伸びなどもあります。
それも真剣に取り組んでいただきたいのですが。。

が、もう一歩踏み込んで、ルーブリックで道徳観や人間性や思考力や人間関係力を測り、その伸びを測定していく、ということを提案したいと思います。

スローガンだけをアピールするのではなく、『データを伴った成果』を示していく。

このことに本気で取り組んだ学校こそがこれから迎える新しい学力時代の担い手になっていくのだろうと思われます。

私学独自のルーブリック策定支援

2018年12月7日金曜日

自分の感覚がすべてではない

この夏の甲子園を騒がした選手。
プロ野球のドラフトにも指名されました。

その選手がこの夏の地方大会前でのインタビューが心に残っていますので、ここにあげておきたいと思います。

この夏の甲子園出場をきめる地方大会前、この選手は子どもたちへのメッセージをマスコミに求められ、こう語った。
「野球を頑張るのも大事だけど、学校で学べることの方が多い。グラウンド外でも成長してほしい」

私は、こんなことをいう高校球児がこれまでいただろうか、と思いました。

お父さんからビジネス書など毎月20冊を今住んでいる学校の寮に送ってもらってそれを懸命に読んでいるというエピソードもすごいなと思ったのですが、上記のエピソードはそれを超えるものでした。

危機の時代には救世主が出現する、など言われますが、
まさにこれまでとは異なるスーパーマンが出てきているのかもしれません。

このことで思ったのは、
●大人の感覚で子供をみてはいけないかもしれないな。
という点です。

自分の感覚を超えたもので行動しているかもしれない。
この新世代を相手に教育する教員も大変な時代になりました。

2018年12月5日水曜日

ふと立ち返る

今日は短めです。

過日のセミナーで思ったのですが、
これからの世の中で最も大切なものは何か?
話し合いを進めれば進めるほど、あるいは、研究が進めば進むほど
「倫理観」「道徳観」「純粋性」「素直さ」
と出ます。

そして、このようなものを生徒たちに育てるには
・そのような価値観をみながもっている
・そのような習慣、そして、文化が学校に備わっている
ことが重要。

そのような価値観や習慣をもつようにするには、
●構成メンバーが絶え間ない努力や感謝をもって当たり前のように日々行動すること
と出ます。

学校選び も 学校づくり も間違わないようにしたいものですね。

このように腑に落ちるような方向性を持つように
貴校でも話し合いをしましょう。

弊社の担任研修はそのような研修です。
クラス担任教員研修会クローズ講座【学校単独開催は随時】(PDF)
『活気あふれる学年会・クラス』をつくりましょう!! 進学実績は後からついてくる。

2018年12月4日火曜日

広島で決起集会

広島で弊社主催の生徒募集革新セミナーを開催しました。
生徒のことを真剣に考え今の時代の先端をいく実践に取り組んでいる学校にお集まりいただいたように思います。
多くの学校が見栄えをよくする方向に進んでいるのに対し、お集まりいただいた学校は見栄えはそこそこにして、もっと生徒のためになるようにご自身の在り方の見直しをしたいという思いでご参加いただいたように思います。

いろいろな学校をみていて感じるのは、見栄えをよくする方向にどうしても向かってしまっているというところです。
例えば、
・校舎の改築
・制服の新調
・新コースの設立
などは目にみえるものなので、注目はひきやすいです。
が、2年ぐらい経過すると、あまり目新しさも薄れてきます。
校舎などは、それにかけたコスト負担が大きいだけに、後に残されるものも大きくなります。
が、グローバル人材の排出が今の時代のテーマだということで、新コース設立や校舎・施設を充実させる学校が多いのも事実です。

一方、
・先生の研鑽
・生徒を伸ばす研究
・研究結果への学校をあげての注力
・教員組織の機運上昇へのきっかけづくり
などに取り組んでいる学校もあります。

このように書きますと当たり前のように感じますが、学校現場の大変さの只中にいると、この忙しく毎日フルに活動しているその懸命の仕事内容に対して不足をつきつけるようで抵抗感があるというのも事実です。

今回セミナーに集まっていただいた学校はみなさん見栄えにはすぐにはつながらなくても、中身の充実につながる内容の見直しをしておられる学校様ばかりです。

「とても役に立つありがたいセミナーでした。」
「自分の頭の中でボヤ―とは思いついていたことがみごとに言語化され心地よい内容でした。」
「いつもありがとうございます。」
などのお声をいただきました。

12月11日には東京にてセミナー開催しますので、よろしければご参加ください。
お待ちしております。


2018年11月28日水曜日

中学選び、高校選びの基準

中学受験、高校受験を控えておられるみなさん、受験校を選ぼうとする際、
何を大事な基準にして選んでおられるでしょうか。

・進学実績の内容
・今通っている塾の先生のお話し
・実際に通っておられる方のお話し
・新しい大学入試への対応状況(英語・ICTなど)

塾の先生のお話しや実際に通っておられる方のお話しなどはもちろんとても
有力な情報です。

ただ、実際のお話しをお聞きできないケースも多いのではないでしょうか。

一般的には、進学状況や新しい大学入試への対応状況などについて、各学校
からの説明を聞いて、それをもとにして判断しているケースが多いです。

もちろん、このように判断することもたいへん意味のあることだと思います。

が、いろいろな学校に訪問している側から一つ提案したいのは、

●(説明会や個別訪問などで)学校のことを紹介してくれる先生の表情
●内容に気持ちがこもっているか

を注意してみる。
というものです。

学校訪問していて感じるのは、
・主体的ではなく迫られてICTを導入しています
・主体的ではなく迫られて英語四技能への切り替えを推進しています
という学校が案外多いという点です。

先生が子供のためにやってあげたいという本気から生まれた実践でないもの
が今学校にはあふれています。

だから、紹介してくれる先生の姿から、
「これをやっていて私たち教員が本当に楽しんでいます。」
という雰囲気が伝わってくる学校を探し選んでいくというスタンスを私からは提案したいと思います。

本当にいい学校づくりを目指してくれる学校が増えることを祈願して

2018年11月27日火曜日

自分の身体に恩返しする

昨日の記事で、平幕力士優勝のことを書きましたが、これに関連してもう一つ書いておきたくなりましたので、今日はそのことを残しておきたいと思います。

この力士さんの子供時代には、
●ジュース類やスナック菓子は一切口にされなかった。
●そして、中学のときにカップ麺を食べる機会があったときに、発砲スチロールの味がして、吐き出した。
というエピソード。

・現代において、ジュースやスナック菓子はほとんどの人がなんとなく口にしてしまっている
・そして、カップ麺をおいしく食べてしまう体質になっている
と思います。

猛暑で熱ければ、ジュースは飲みますし、スナック菓子はだいたいどのお家にもおいてあると思います。

これらを口にせず、理に適ったものだけを口にして、トレーニングすれば、このように強い力士にもなれるということが今回身をもって示されたわけです。

反対に、ついつい口にしてしまっているのが現代の人々であるとすれば、この点はもっともっと強く見直されるべき点なのではないでしょうか。
力士を強くするには、という狭いテーマではなく、もっと広く適応するべき内容ではないかと私は思ったのです。

教育の世界では、大学入試の在り方や学力向上がテーマに挙げられることが大半ですが、
まずは本当の心身づくりをすることの方が重要度も緊急度も高いのかもしれません。

そのように改めて感じた優勝でした。
自分も自分の身体に恩返しをしていこうと思います。

2018年11月26日月曜日

子供の体格を大きく強くするには

平幕力士が大相撲九州場所で優勝されました。
22歳という若さで、平幕力士、という点で注目されています。
大型力士が増えて、体格的に少し小さいとそれだけ不利であると言われている中の優勝ですごいことだと思いました。
まだ若いので、日本人力士として今後期待してしまいます。

そして、私がもう一つ注目したのが、小学生時代の体重の増え方でした。
小3で30キロだったが、年20キロ増の計画を実行し小6で90キロに到達したというもの。
力士になろうという人は、「小6で90キロ」というのは驚くことではないのだろうと想像するのです。
が、小3で30キロというのは平均体重であり普通の子供です。
平均的な子供がたった3年間でこれだけの体格になることはやはり驚きです。

「稽古後30分以内に食事」「たんぱく質を中心に母親のこだわり手料理」
というのもポイントのようです。

成長期に筋肉や骨格を成長させるような食事をするとこのようになるという強力な事例ではないでしょうか。
スポーツをさせていて子供の体格をとお考えのご家庭は参考にしてみてください。

2018年11月22日木曜日

静岡県私学教育振興会様主催のリーダー研修会

およそ1週間前、静岡県私学教育振興会様主催の研修会の講師を弊社代表が担当させていただきました。
タイトルは、
リーダー研修会 リーダー教員に求められる「役割」と「資質」とは何か
です。

静岡県内の私立中学高等学校の先生方およそ30名様のご参加がございました。
日本の教育を一段高いステージに引き上げるべく
たいへん厳しいご指摘もさせていただきました。

にもかかわらず、
みなさま真剣にご受講いただき、
最後のアンケートでも
「リーダー教員としての役割・責任がとても参考になった。」
「自校で実践可能な内容だった・実践したいと感じた。」
「ヒューマン・リンク稲葉社長の講演が良かった。参考になった。」
などの熱いご感想をいただきました。
後ろ向きなご意見はなく、受講いただいた先生皆様から前向きなご意見をいただきました。

社会は今後難局を迎えるという声もありますが、先生方の熱いご姿勢を目の当たりにして、その現状を切り開いていくのは教育界なのかもしれないと改めて感じました。

学校改革の進め方を学ぶ研修会の
中堅教員研修会オープン講座2019【名古屋・博多・岡山・東京・福島】(PDF)

2018年11月21日水曜日

不足を感じ取るスタンス

訪問のご要請がなかったことや近年たいへんご多用でられたことから、
ここ2年ほど訪問していない学校のホームページを拝見する機会がありました。

この学校はその県内では改革を積極的に進めてこられていて、
学校の伸びや勢いという点では注目される存在です。

ここのところお伺いしていなかったので、この学校の近況を自分の励みにしようと思い、
進学実績のページを開きました。

なんと驚くことに、国公立への合格実績が1年で30以上低下いるではありませんか。
それ以外の合格実績もあまりぱっとしない印象を受けました。
生徒募集は好調をキープしておられましたので、生徒募集の影響は少ないかと思われます。

ということは、純粋に学校に入ってからの伸びが小さくなっている可能性がある
ということになります。

でも実はこのような事象は近年全国的に目立つようになりました。
輝いていた学校が少しかげりをみせ始めているようです。

手綱を締めているつもりなのに、無意識のうちに緩んでいる。
このようなことは常に起こりがちです。

緩んでいる可能性を積極的にみつける、そのスタンスが今求められているのかもしれません。

よければセミナーもご参考ください。

【11/30広島】新学力時代における生徒募集革新セミナー(PDF)
【12/11東京】新学力時代における生徒募集革新セミナー(PDF)

2018年11月14日水曜日

やることはやったよ、という感覚になってしまう

今年一番の冷え込みのところが多くなっていると報道がありました。
日に日に冬の足音が大きくなっているように感じます。
私は魚釣りに出かけますので、季節の変化を肌で感じます。
夏は半袖で夜でも釣ることができますが、この時期の夜釣りでは厚手の上着が要ります。
釣れる魚も変わってきます。
夏はクロダイ、秋はサヨリ。
季節は本当にいいですね。

一方、仕事ではアンケート調査や研修などでいろいろな地方の学校(中学高校)にうかがいます。
最近感じるのは、大学入試が変わることによる新しい取り組みの導入のお話しをお聞きすることが多いことです。
・タブレットやコンピュータを全生徒に持たせる
・電子黒板やプロジェクターやスクリーンやWiFiを設備する
・ネイティブ教員の採用を増員する
・オンライン英会話を導入する
・グローバル関係の新しいコースを立ち上げる
・アクティブラーニング型の授業を積極的に実践する
などです。

英語は四技能(読む・聞く・話す・書く)を重視した入試に対応するために、上記のような実践を積極的に行う学校とそうでない学校に分かれます。
まずは積極的に取り入れるかどうかがポイントになります。
すなわち、取り入れていない学校よりも、積極的に取り入れている学校の方がニーズ対応力があると言えます。

そして、積極的に取り入れている学校の中でも、さらに二つに分かれると思います。

それは、この取り組みを成果につなげる体質がその学校にあるかどうか、ではないでしょうか。
わかりやすく説明します。
例えば、進学実績をあげるため授業時間を増やす学校が急増した時期がありました。
授業時間を増やした学校がすべて良い成果を上げたのでしょうか。

ご承知のように、そうではありませんでした。

なぜ、そのような差が出るのでしょうか。

それは以下の理由によるところが多いと思います。
成果が出ているかどうかについて、学校の責任と思っているどうか、これは学校により大きな差があります。

すなわち、学校は、「きちんとニーズに対応した授業や進路指導を行いましたよ。最終的な進路結果はあなたたち生徒の責任だよ。」というスタンスを無意識のうちにとってしまいやすい風土があります。

学校に悪気はありません。学校は本当に真面目にきちんとニーズ対応して実践しているのです。忙しさなどのためについつい上記のようなスタンスになってしまうだけなのです。

学校選択をする際は、そのあたりことを念頭に、説明会や個別面談にのぞまれるといいかもしれませんね。

2018年10月16日火曜日

校内研修のご参考

ご無沙汰しておりました。
高大接続改革に向けて、先生方に主体的に考えてもらうために、
校内研修を検討されている学校からお問い合わせが増えております。
今回は、そのこと受けてのご紹介です。

以下は、
もっと話を聞きたかったという感想をいただいた校内研修(2018年度実施)
で使用したレジュメの大項目です。

1.少子化の進展により私学を取り巻く環境はどのように変化してきたか
2.第4ステージ(組織改革)への移行が私学として生き残る条件
3.新しい学力観(第5ステージ)へ移行した背景について
4.現代社会が求める「真の学力」を育成する鍵が「ルーブリック」
5.新学力の育成を強力にサポートする「ルーブリック」とは何か
6.ルーブリック導入時の失敗事例
7.ルーブリックの事例①(スキル領域別のテーマ事例)
8.ルーブリックの事例②(評価指標のサンプルと失敗事例)
9.「パフォーマンス評価」と「ポートフォリオ評価」
10.ルーブリックを「創る時代」から「科学する時代」へ
11.言動面の揺らぎを促進して成功体験(成長)につなげる

校内研修の企画にぜひご参考ください。

東京で私学経営特別セミナー(10/26)も開催します。
こちらもあわせてご参考ください。

2018年6月23日土曜日

一見見えない課題こそ即時対応する重要性

新しい実践の導入は十分に検討してから決定する、という学校が多いが、本当にこれでいいのか、ということを考えてみたいと思います。

暗記中心の学習では社会で必要とされる「問題解決力」や「生きる力」や「思考力」は育たない、だから、新しい試みが必要であると言われてもう久しいです。

が、大半の学校において、今だにこの試み自体がなされている段階で、さらには、この試みさえ十分に実践されていない学校もかなりあります。

このようになってしまうのには、学校の決定構造にあるのではないかという仮説です。

新しい実践の是非を慎重に検討して、リスクがあるから導入を今回は見合わせる、という判断をすることが多いように思われます。

一見何も問題ないようですが、大きな問題があるように思います。

●「リスクがあるから導入を見合わせる」という部分です。
リスクがない実践というのは原則的にはありえないはずです。安全に思われるような実践でもリスクは必ずあります。リスクはあるけれど、この実践をするとこのような新しい価値が生まれるから、このリスクはカバーできるというように、リスクをどのようにマネジメントするかを考えなければ物事は進捗しません。

そして、もう一つ大きな問題は、
●慎重に検討した結果、見合わせるという決定は一見価値があるように感じますが、『課題解決』はまったく進展しないまま残ってしまう
ということです。

ここの部分の危機感が薄すぎるように感じます。
課題解決の必要性をどこかにおいてしまって、平気で新しい実践を見合わせてしまう学校が多いからです。

大きなテーマの課題でしたら、なお慎重に検討される傾向があり、多くの学校で検討に3年を要している感覚でしょうか。

課題を先延ばししがちなのは、「先延ばししたからといって、すぐに入学者数が減少するなどの目に見えてこれはまずいという現象が生まれないから。」なのかもしれません。

目に見えないけれど、大きな課題というのは危機感をもって、マネジメントに当たらないといけないと思うのです。

これは管理職だけに課されたテーマではありません。
学校に在籍する専任教員であればベテラン・中堅・若手の年数を問わず、誰にでも責任があります。

手前勝手な情報で恐縮ですが、弊社の中堅研修に参加いただいている学校では、やはり現場力が強い学校が多く、生徒募集においても安定的な結果をあげておられます。

弊社の中堅研修ではケーススタディを通して、『あるべき行動』をとらなかった場合にどのような事態に発展してしまうのかを離れた視点で研究します。

離れた視点で研究するので、客観的に自分の学校での言動を見つめなおすことができます。
自分が『あるべき行動』をすれば学校を変えていくことも具体的にシミュレートしていただけます。
●自分の言動が大きな鍵を握っている、責任が大きいということを身をもって実感いただけるのではないでしょうか。

良い学校をつくるには、『現場の言動』が日々刷新されていないといけません。
そのカギを握るのはこれを読んでいただいている先生(みなさん)なのかもしれません。

7/13東京 私学経営セミナー『学力向上のポイント』
ールーブリックやカリキュラムマネジメントで学力向上を実現するポイントー

を開催します。
ご関心ある先生はぜひご検討ください。

ヒューマンリンク公式HP

2018年6月22日金曜日

4技能対応の学校差で思うこと

最近つくづく実感することに、社会からの要請に対応するスピードのはやい学校とそうでない学校があるということがあります。

近年急に要請が大きくなったものの一つに、『英語の4技能』があります。

これへの対応はやはり学校によって大きな差になってきていると感じます。

日本をこよなく愛すネイティブの先生と日本人の英語教員がタッグを組み、本当に使える英語を養うカリキュラムを作り上げた学校もあれば、かたやネイティブの先生はほとんど学校におられず形見の狭い思いをされている学校もあります。

対応が遅くなる理由の中身を見てみますと、最も大きなものは人事の問題ではないでしょうか。
4技能習得にシフトしようと思うと、4技能すべてに長けていないと実現しません。
しかし、ご承知の通り、英語の先生全員が4技能すべてに長けているわけではないというのが現実です。
4技能習得のカリキュラムに学校としてシフトしたくてもシフトできないわけです。
でもすべての学校がシフトできていないかと言われるとそうではないのです。
シフトできている学校があるのです。

この差をとらえてよく言われるのは、
●先見の明を持つことの重要性
だと思われます。

確かに先見の明を持つことは重要なのですが、欠点は先見の明を持とうと意識してもなかなかそれを持つことは困難だということです。

そこでこの4技能習得にシフトしている学校とそうでない学校は何が違うのか、
もっと掘り下げてみます。

仮説として、
●流行に流されるのではなく、大事と思われるものを自分たちで特定し、それに向けて学校として注力を始めているかどうか。
という点があるのではないかと思われます。

現時点において4技能習得へのシフトがほぼ完了している学校は、
●まわりの学校が学校の見栄えをよくするような取り組みに躍起になっているときに、
そのようなものに流されることなく、大事なものをみんなで確認し、それに向けて本腰を入れている。
という特徴があります。

何年も前から英語の先生の採用には4技能を念頭にした採用基準でやってこられたわけです。

英会話学校で力をいかんなく発揮された先生を学校に招かれました。
もちろん学校の思いや今後の方針を積極的に披露しそれに共感をした教員が同志に加わったのです。

「リーディング中心の日本の英語教育には課題がある」ということは近年に言われるようになったのではなく、もう何年も前から指摘されてきたことです。

にもかかわらず、そこへの注力をおろそかにしていた学校が大半だったということではないでしょうか。

そのような問題意識をもち、孤高の考え・実践をしてきた学校が今やっと陽の目を見ているというのが実態ではないかと思われます。

先見の明というとテーマは大きいように感じますが、実は当たり前の課題に対して勇気をもって踏み出すということが今求められているのかもしれません。

2018年3月9日金曜日

良い取り組みなのに取りやめている?

先日お伺いした学校でこんな質問がありました。
「学校として取り組んだものが成果になるには、どれぐらいかかりますか?」
というものでした。

この成果は何を指すのか、という問題もありますが、
一般的には生徒の学力向上、それから、私学なら生徒募集、ということを念頭にしました。

学力向上でいえばすぐに成果のあがるものと時間のかかるものがあるように思います。
近年必要性が叫ばれている思考力や表現力であれば、取り組んですぐに効果が上がるものではありません。
英単語や漢字など知識を問うものであれば、暗記を中心に学習すれば成果は短期に上がるものはあるでしょう。

このような質問が出る背景を私なりに考えましたら、
最近は思考力や表現力に取り組む学校が多いため(例えば、アクティブラーニングなど)、成果がなかなか確認できないことで、学内でもこのまま続けて大丈夫なのかという議論があるのであろうと思われます。

実際はとても良い取り組みなのに、早期の成果が出ないからという理由で取りやめてしまう学校もあるように思います。
これは非常にもったいないことと思います。
一方では、そのあたりを見極めて、反対があっても良い取り組みであろうものを継続する学校もあるのが事実です。
ここのあたりの判断が5~10年後に大きな差になって表れてくるということではないでしょうか。

そして、見極めるためには、あるいは、学内を説得させるためには
これは検証が要るということではないでしょうか。

具体的には、思考力や表現力に関するルーブリック指標をつくり、生徒が自己評価するのです。
その結果データを蓄積すれば、取り組んだことの成否は確認ができます。

これからはこれまでになかったような教育成果指標で取り組みを検証して、成果が確実にあがる新しい取り組みを開発する時代になったのだと思われます。

私学なら断然私学独自のルーブリック策定、その支援活動
http://www.humanlink.info/180115rubric.pdf

【東京・大阪】私学経営セミナー 採用と育成のポイント20 (PDF)
http://www.humanlink.info/1803seminar.pdf

もしくは、『出来上がったルーブリックを用いたアンケート調査』も開始しました。
よろしければお問い合わせください。


2018年3月5日月曜日

私学経営セミナー 学校人事 採用と育成のポイント20

私学経営セミナー
学校人事 採用と育成のポイント20
http://www.humanlink.info/1803seminar.pdf

お申し込みは弊社HPからも受け付けております。
http://www.humanlink.info/

セミナー内容ご紹介
教員採用・育成はほぼ全ての学校にとって最重点業務の一つにあげられます。しかしその実態は欠員補充の意味あいが強く、計画的かつ戦略的な採用・育成に取り組んでおられる学校は非常に少ないと言われます。過去の採用ミスは長年にわたり響きます。今後は学校経営の基盤を作りなおすため、採用育成の現状からいち早く抜け出す決意で今回は企画しました。このセミナーでは、多くの学校で実践されていない、かつ、大きな成果を生みだす『私学の教員採用~育成のポイントと方法』をご紹介します。これらをお持ち帰りいただき、貴校の人事政策のヒントにしていただきたいと考えています。皆様のご参加をお待ち申し上げております。 

◇採用について(以下、一例) 
①“この時代における”教員採用の最大の目的は何か。 
②緊急採用と定期採用の2つが明確に“区分”されているか。 
③採用期間中に面接などを通じて何を“提供”しているか。 
④貴校の採用基準は本当に大丈夫か。 
⑤採用基準を“0”から見直してみるとどうなるか。 
⑥後で大きく伸びる“潜在性”をどうはかるのか。 

◇育成について(以下、一例) 
①育成プログラムのスタート時期が成否を決定している。 
②伸ばせる能力と伸ばせない能力を区別しているか。 
③育成による目標状態は本当に具体化~共有化されているか。 
④研修をモチベート機会とするために留意すべきこと。 
⑤学校改革は若手教員で決まる。それを仕掛けるポイント。 
⑥そもそも新任を育成する研修の時間がない?その対策 

●講師は、稲葉人司(株式会社ヒューマンリンク代表取締役) 

●参加費はお一人様 10,000円(税込)でございます。当日に会場受付にてお支払い手続きください。 


2018年3月1日木曜日

周りへの愛情をもって自分が一歩を踏み出す

学校全体として大きな決断をする学校が近年少なくなっているなと感じます。

何か月か前に訪問面談した学校の先生からは、
・数十臆円の校舎の建て替えを自分が決断した
というお話を聞かせていただきました。

通常の相場より高い金額での校舎にするにはやはり大きな決断が要ります。

・失敗したときには借金だけが残る
・それみたことかと批判を受ける

このようなことが想定されます。

したがって、オーナーでなければこのような決断はなかなかできないものです。

が、
この先生は独自の視点を貫いておられます。
さらには、他の先生を包容力で巻き込んでおられます。

そして、その独自視点は、『徹底した顧客目線』でした。

顧客(保護者や受験生)からみたときに、こうあってほしいな、という内容については徹底的に追求するスタンスでられるのです。

学校内のどのような立場の人(例えば、目上の先生)に対しても、
・他のことにはすごく寛大だけれど、このことについては細かく厳しい
とのことでした。

私は「やはりな!」と思い、募集状況をお聞きしますと、

『合格ラインを数年ずっとあげているのに、
ここ数年ずっと定員をはるかにオーバーする入学者数がある』
ということでした。

この切り開く力が最近の私学にうすくなってきているのではないかと危惧します。
子供たちにこの切り開く力をつけないといけない時代になっているのに肝心の私学が現状では心配です。

学校の魅力をさらに拡大させるには、まず
●各教員が主体的に考え、自分が正しいと考える方向に周りを巻き込んでいく
ことがポイントではないでしょうか。

●すべては自分の行動で決まってしまうのだ
と決めること。

私どもヒューマンリンクもそのような先生を応援します
よろしければ以下などご参考ください。

↓中堅教員研修会2018【名古屋・博多・岡山・東京・福島】(PDF)
http://www.humanlink.info/chuken2018.pdf

↓弊社ホームページ
http://www.humanlink.info/


2018年2月28日水曜日

コンピテンシー分析で人財の元を引き継いでいく

来年度の人事について報告を受けることが多くなりました。
2月も今日で最終日。
もうそのような時期になったのか、月日の経過が早いな、と改めて感じるこの頃です。

教頭に昇進する先生、校長に昇進する先生、学校を移られる先生。
いろいろです。

その中でも
校長に昇進される先生は、

・それまで先生がそれぞれの力を発揮するだけで組織としては未成熟だったけれど、それをまとめてその学校での歴代一の進学実績を残されました。
【進路実績の向上】

また、
募集では、
・受験生を前年比で〇倍を達成される
・偏差値を数年で5~10ポイント上昇を達成される
など驚くような成果を上げられました。
【生徒募集のランクアップ】

そして、
・管理職からも教員からも
・最終的に煙たがられるのではなく信頼されておられました
・だから、その方向に向かって組織が走っていました
【組織の活性化】

これら3つはすべて今の私学の大きな課題です。
どの私学でもこれら3つは日常的なテーマです。
これらを解決する成果を圧倒的数字で残してこられた方です。

新しく移られる学校でも大きな成果を出されることまちがいありません。
今から大いに期待していますし、楽しみでもあります。

ただ少し心配なのは、残される学校の方です。
この移られる先生は、従前から後継者育成を意識してこられましたが、時間的なことなどを考えると十分ではない部分があるとわたしは思うのです。

「見えないところでの決断だったり、後押しだったり、明るく推進することだったり」が
大きくものを言っていたと私は感じています。

大きな決断を案外簡単にできるかのようにされるところがあり、その部分が今の学校の発展に大きく寄与したのは間違いありません。

大事なのは、このような大きな実績を残される先生のコンピテンシー(行動特性)を周りの先生がどの程度評価し、どの程度受け継いでいるか、ということではないでしょうか。

残された学校も懐の深さを感じる学校です。
どのように変わっていくか、こちらも楽しみです。

ホームページに以下の内容を掲載しました
授業アンケートを見直すポイント③フォーカスの視点
http://www.humanlink.info/180223gakuju.pdf
授業改善を検討されている方はご覧ください。

2018年2月27日火曜日

知らない間にブレている?

よい基軸で学校の長所を打出しておられた時期があったのに、
現在はその基軸の内容は広報されないということはないでしょうか。

例えば、入学時よりも卒業時に伸びる生徒が多い。
という基軸があります。

おろらく学校選択をする際には普遍的価値基準であろうと思われます。
が、近年、この基軸でのデータを示すなどの広報されている学校はほとんど見かけません。

もったいないな、と思います。

・学内がこの価値観を共有しなくなった。
・新大学入試などいろいろなことに気を取られている。
などの理由があるでしょうか。

募集も進学も伸びている学校の先生に先日お会いしました。
「進学実績を伸ばすことに懸命に取り組んでいます」と笑顔でした。

やはりかという思いを持ちました。

2018年2月21日水曜日

菌(ニーズ)を避けるのではなく菌(ニーズ)を飲み込む。そうすれば免疫(魅力)となる。

今日は、
ニーズ(わかりやすい授業をしてほしい、おもしろい学校生活を送らせてほしい、希望する大学に進学させてほしいなど)に対応するという考えや行為は、本当にあまり価値が高くないのか?
ということを考えていました。

「ニーズは学校が考える理想とはかけ離れている」ことが現実には起こると思います。

自分たちはもっと高いレベルで教育の理想を思い実践しているのだからと、ニーズ対応への注力がおろそかになってしまいます。

でもここが正念場だと思うのです。

学校が理想とする教育理念 > 受験生や保護者や社会の学校への期待(ニーズ)
ではなく、

ニーズを完全に飲み込んだ(対応した)教育理念を持って、邁進することがポイントではないかなと思われます。

生徒や保護者が言葉には発しない本当のニーズは何か?
を高い感度で受信する。

この部分をはずさず、かじとりしたいものですね。

(私立学校の皆様へ)
2月特別企画のセミナーご案内 東京は終了しました。広島は最終受付中。
 ↓よろしければご検討ください。↓
 ↓弊社HPも随時更新中!!↓

2018年2月20日火曜日

呼吸というアイデア

昨日は東京で
生徒募集アピールポイント刷新・新学力向上セミナーと題して
セミナーを開催しました。

ご参加いただきました皆様、誠にありがとうございます。
来週の26日には同じ内容を広島で開催します。
よろしければ参加ご検討ください。

さて、今日の記事はアイデアシリーズになります。

昨今、
授業力の向上、担任力の向上、組織マネジメント、時代への適応、各種トラブル対応など、様々な能力が求められます。

このような『教員の能力開発』を求める声が近年特に強くなったように思います。

私は教員ではありませんが、自分の仕事をする上で、内容は違えどやはり様々な能力が求められます。

そして、そのような(顕在化した、もしくは、暗黙の)要求になかなか応えられないとき、ひどくストレスがかかりしんどくなります。

いろいろなことが起こったり、求められたり、人間関係で意思疎通がどうしてもうまくいかなかったりします。
うまくいかないときはそのようなことが重なって起こりますよね。

そのようなとき、外部から問題が起こっているのだから自分ではどうしようもない、はやく過ぎ去ってほしい、と思ってしまいます。

が、そんなときに呼吸を整えてみようと思ったのです。

具体的には、
・鼻呼吸を強く意識する
・深~く呼吸する
・ゆっくりした気持ちで呼吸する
・気持ちを上半身から下半身へ流れるようにイメージする
のようにしたのです。

そうしたら、かなり気持ちが楽になりました。

さらには、気持ちが楽になると、希望や具体的なアイデアがわいてくるものです。

以前に、『運動というアイデア』や『食育というアイデア』をこのブログで書きましたが、今日は『呼吸というアイデア』を思いました。

学校改革は身体改革から。
というアイデア。

●問題が降りかかったら、相手の責任にするのではなく、自分の問題に注目せよ
とよく言われますが、

今回提案していますのは、
●自分の問題という風に自分を責めるのではなく、具体的に何かを変えてみる。
という感じでしょうか。

●呼吸が浅くなっているかもしれないから、呼吸を深くゆったりしてみよう
という感じです。

これは本当に気持ちがいい取り組みで、かつ、効果があると思うので、学校で導入したら止められないはずですね。

記事とはまったく関係ない話ですが、
『授業アンケートの見直しに関するポイント』を弊社HPにアップしましたので、もしよろしければご覧ください。

「授業アンケートを見直すポイント②調査内容の総点検」
http://www.humanlink.info/180220jiyujizai.pdf

2018年2月19日月曜日

仮説への後押しは道を開く

自分の課題を

●言葉が足りないときがある(わかってもらっているつもりになる)
●ついつい自分のことを話してしまう(自分のことが好きなんですね。ごめんなさい。)

などあるのですが、

「おそらく課題であろう」という、いわゆる仮説の状態では、それを改善しようという強い意識が生まれない。

ということがあろうかと思います。

つい先日、自分をよく知る人から
●君の課題は〇〇ではないかな。
とご助言いただきました。

(その内容がとても具体的で、いままでその内容を人から言われたことがなかったのです。)

この〇〇の内容も自分の課題であろうという仮説は自分なりにはかなり強く持っていたのですが、
●その仮説がいますぐの改善すべき重要テーマである
とは自分としてはまったく考えていませんでした。

が、先の助言をもらってからは、この仮説こそ最優先課題だと自分の中ではっきりと認識することができました。

さらには、これに取り組んだら大半のことはうまくいくのではないかという道筋の想定が自分のイメージの中にはっきりと芽生えました。

自分の中では内容的には目新しい発見ではなかったのですが、この助言は自分を根底から変えてくれるものだったのです。

そして、
これは授業改善でも同じことが言えるかもしれないなと思ったのです。

授業には板書・声・指示・説明・設計・目標・確認・重要ポイントの示し方など様々な要素がありますが、大方の先生は「自分の課題はこうなんではないか」という仮説は持っていると思うのです。

が、この仮説レベルの課題意識では、なかなか改善がなされないのではないでしょうか。

手前勝手なこじつけというご意見もあろうかと予想しますが、
仮説レベルを自分の優先課題に昇格させるのに有効な1つは、授業アンケートではないかと思うです。
授業アンケートはデータ(根拠)で示されます。

うまくいっている授業は様々ある授業要素の何が成功要因となっているのか。
反対に、
うまくいっていない授業は様々ある授業要素の何が失敗要因となっているのか。

データは、こうではないかという仮説を『強く後押し』します。

教員の課題をデータで(根拠をもって)示す
ことができる授業アンケートにすることが
・教員のキャリアアップや
・学校の授業力アップに
とても大切だと思ったというお話でした。

もし貴校の授業アンケートにあまり満足されていないようでしたら、
このような視点での見直しをされてもいいのではないかという参考資料を
作成しましたので、ご参照ください。

「貴校の授業アンケートを見直す際のポイント」
http://www.humanlink.info/180219inga.pdf

2018年2月17日土曜日

光明は見ようとすれば見つけられる

今日はやはりスケートの話題でしょうか。

メダルが確定してからこの投稿は書いていますが、

私が今特に印象に残っているのは、ショートプログラムが終わった後のインタビューで、
「リンクに行けば、いつも先輩がいて、慕ってくれる後輩がいます。世界中にです。戦っているという感覚がほとんどなくて、一緒にスケートをしていることが楽しくて、素晴らしいことだと思っています」
と発言されている内容です。

羽生結弦、圧巻の帰還と柔和な笑顔。「スケートしているのが楽しくて」
http://number.bunshun.jp/articles/-/829937


今いろいろなところで争いごとが起こっていますが、この言葉の内容こそが争いごとから解放されるための光明があるのではないかと思いました。

自分と相手ではなく、自分も相手も一緒。
今前進することがそれだけで本当に楽しい。
という思いが伝わってきました。

オリンピックの舞台でのこの発言、とても意味のあるものに感じました。

★教育に関するニュース
日本は参加見送りへ=15歳対象、OECD新調査―文科省
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180217-00000028-jij-soci

2018年2月16日金曜日

なぜ大都市圏の私学にだけ学校見学するのか?

地方の私学の先生が首都圏の私学への学校視察をされるケースがかなりあります。
首都圏の私学の最先端の取り組みを研究しようという狙いからです。

が、私はむしろ地方の私学にこそ研究すべきスタンスや取り組みがあると思います。
(*ヒューマンリンクが紹介する首都圏の私学は研究対象として意義深い学校が多いです。)

なのに実際は、首都圏の私学が地方の私学の学校視察をされるケースは稀にしかありません。

これはとても残念なことであろうと思います。

もっと良い学校にするために自分たちのここが足りないのではないか、もっと意識して取り組むとどのような結果になるのだろうか、という検証への積極さや繊細さが十分でないのかもしれません。

地方の私学には、
・建学の精神の再構築~心の原点に響くまで昇華
・世界、日本の問題と教育の在り方からの学校教育のビジョン
・道徳の授業研究~実践
・教員の意識改革
・私学としての組織づくり
・生徒を最大に伸ばす授業研究
・生徒を最大に伸ばす担任研究
・本校らしさに必要な『厳しさ水準』の全員での共有化
などを視察することができます。

また、生徒募集では
・本校を推薦してくれる拠点(塾など)づくり
・世界、日本の問題改善にむけて教育を通して共闘してくれる拠点づくり
・募集効果と教育価値を両立させた各種イベント
・募集成果安定のための数値マネジメント
などのお話を聞かせていただける学校があります。

学校で高いビジョンに向かって実践するには、学内に浸透させる必要があります。
このようなことを学内に浸透させるために、ビジョンや意欲を持った人が率先して最後までやりぬいておられる学校が地方にはあります。

そして、ただ訪問するのではなく、『成功要因であろう仮説』『検証すべきテーマ』を事前に鮮明にして学校訪問(学校視察)する。

今日はこのようなことを思いました。
いよいよ今年度も大詰めですね。
思い残すことなくやれることを行ってまいりましょう!!

---
ここから以下はご案内でございます。

●会議でどういう雰囲気で何を決めるかがポイントである
という考えから

学校経営コンサルティング【経営会議への参画支援】
http://www.humanlink.info/kaigisankaku.pdf

●組織はTOP(経営者・管理職)の影響力がやはり大きい
という考えから

S-MIC[私学経営研究会]
http://www.humanlink.info/smic.pdf

2018年2月15日木曜日

ご案内 会議参画と経営研究会

本日は、弊社のご案内となります。

以前からの支援業務で全然NEWではないのですが、
ホームページには初めての登場となりますので、
【NEW】という表記でご案内をアップしました。

●会議でどういう雰囲気で何を決めるかがポイントである
という考えから

学校経営コンサルティング【経営会議への参画支援】
http://www.humanlink.info/kaigisankaku.pdf

●組織はTOP(経営者・管理職)の影響力がやはり大きい
という考えから

S-MIC[私学経営研究会]
http://www.humanlink.info/smic.pdf

の2つの支援業務です。

まだまだ冷え込みは続きそうです。
お風邪など召されませぬようご自愛ください。


2018年2月14日水曜日

クロダイの心理は受験生に通ずるものがある?

福井県など北陸で想定外の2mを超える雪が降りました。
弊社のコンサルタントも全国にご依頼いただく学校があるので、学校への移動が大変な時期でもあります。
いつもより1~2時間早く見積もって行動しないといけません。
弊社の社長は今日も雪に埋もれて、移動に苦労しております。(笑)

話は変わり、海釣りの話(私は趣味で釣りをします)ですが、
陸から100mほど伸びる桟橋で釣りをしようとする場合に、桟橋の根元(つまり陸に近い部分)よりも、桟橋の先端か、先端に近い部分で釣りをしようとする人が大半です。
釣りを長年趣味としている人でもその傾向があります。

が、実際は、桟橋の根元に近い部分の方が釣れます(釣れるポイントがあります)。
大潮の干潮の時間帯では、完全に干上がって水に濡れずに歩くことができるようなポイントです。
普通の感覚ならば、こんなに浅いポイントで、警戒心の少ない小さな魚であればまだしも、大きなクロダイなどは釣れるはずはないと思うわけです。

でも実際は
●干上がるポイントの方が栄養分が豊富である。
●釣り人が遠くのポイントにいっていて人の気配が少なく魚の警戒心がゆるんでいる。
という状態であり、意外と大物が釣れるし、数も出るのです。

福井の想定外の大雪や魚釣りの事象を考えていたときに、
●人間の想定というのはどうやってできていくのだろうか?
と思ったわけです。

そして、
●想定するのはいいけれど、想定が邪魔をするということもあるから注意かも
と思ったのです。

この想定があるから助かるという場合もあるのかもしれないですが、
近年の様子をみていると、そのような想定などまったくない状態で
現実に対処した方が良いのではないかとも思ってしまいます。
(想定をまったくもたない幼い子供ならば、沖の方とか浅いから、とか考えずに無心に釣るから意外と釣れる場合もあるかもしれません。)

学校に関することでも同じかもしれません。

よくある想定として、
●首都圏は別として地方では私立よりも公立が完全有利である。
●公立の授業料の無償化がなされ公立有利の条件がさらに強まった。
●最近の生徒はあまり家庭学習しないから学力伸ばすのは難しい。
などなどありますが、
あまりそのような想定にとらわれすぎないことが大切なように感じます。

魚釣りと同じように、ポイントは遠くの海(学校外部環境や公立優位の状況)にではなく、足元(学校の内部、学校を預かる熱心な先生ご自身)にこそ見直すべきポイントやチャンスはあるのかもしれません。

そういえば、この冷え込みの厳しいこの時期にでも沖の方の深い海のポイントにいかなくても、陸からすぐのところで魚(クロダイ)は釣れます。(一昨日も2時間ほど竿を出しただけでも、大きいのが釣れました!!)
冷え込みの厳しい時期に大きな魚が釣れるお話も釣りを趣味にする人の方が案外驚きます。

本日は、
●極力、マイナスにつながる想定はもたないようにして、
●現実の本質の部分を見極めよう、
●そして、楽しんで邁進しよう
という意識が難局突破の糸口となるかもしれないというお話でした。

(私立学校の皆様へ)
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2018年2月13日火曜日

高度な実践は成果を生む。はずなのに、このままでは浪費に終わる?

高大接続改革などが叫ばれ、私立中高でも新しい時代の流れを組み込んで、高度な取り組みをする学校が増えました。

例えば、スーパー・グローバル・ハイスクール(SGH)。
これは、高等学校等におけるグローバル・リーダー育成に資する教育を通して、生徒の社会課題に対する関心と深い教養、コミュニケーション能力、問題解決力等の国際的素養を身に付け、もって、将来、国際的に活躍できるグローバル・リーダーの育成を図ることを目的としています。
文科省が特定の学校を認定して進めている事業です。
他にも、
・SSH(スーパーグローバルハイスクール)。
・アクティブラーニングの授業。
・海外留学。
・最新式の理科実験室。
・放課後支援システム。
・自習室。
・電子黒板。
・タブレットなどの機器。
などなど、近年に新しく導入されたものは数多くあると思います。

確かに、これらは、
国際交流、外国語習得、主体性促進、多様性理解、など、通常の授業では得られない成果が期待できると思います。

が、残念なことは、これらの取り組みがそのまま対外的な評価につながっていない場合もあるということです。
すばらしい取り組みなので、生徒募集においてもすばらしい結果(状況)が生まれていないといけないはずですが、必ずしもそうはなっていません。

むしろ、このような新しくて高度な取り組みを導入している学校よりも、進学実績が相対的に高い学校に集まっているように見えます。

もちろん一番強いのは、新しくて高度な取り組みをしていて、かつ、進学実績が相対的に高い学校ですが、ついつい無意識のうちに間違った方向にいきやすいのが、高度な取り組みを進めていてそれに多くの時間を費やして、満足してしまうケースです。
その場合、進学実績はあまり過去から大きな変化がないということになっています。

このようなことから考えられるのは、
学校選びの基準になっているのは、まだまだ進学実績ということでしょうか。

そして、ここでより大事だと思われるのは、
●入学時よりも格段に伸ばしている学校を実現する。
●そして、周りが抱くイメージよりもかなり高い進学実績を出す。
ということです。

これが実現すれば、過去より進学実績が高かった学校よりも注目を集めやすくなるからです。

さて近年
「本校は入学時よりも格段に伸ばしている学校です」と自信をもっていえる学校はどれだけあるでしょうか。

そもそもこのように「入学後に伸ばす」という目標を立て、邁進している学校が何年か前までは多かったように思いますが、近年はこのことに対する私立の情熱はあまりないと感じます。

今、受験生が集まっている学校でも過去に培ったものに頼る形になっている学校が多いというのが現状ではないでしょうか。大きなランクアップにはなっていないと思われます。

今一度、「預かった生徒を確実に一定レベル以上に伸ばす学校です。」といえる学校づくりに真摯に取り組みたいと思います。

何が訴求効果が高いのかをきちんと見極めてスタートしましょう。
そうでないと、何度も同じ過ちを繰り返してしまいますし、費やした時間や労力やコストは浪費に終わってしまいかねません。

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2018年2月10日土曜日

『1人』が現状を切り開くというアイデア

たいていの学校は、
生徒の成長について、学校が全体的に責任を負っているというのが今の各私学の状況です。

学年会・校務分掌など、各組織がありますが、どの組織が生徒成長のどの領域に責任を負っているのかをもっと明確にするというアイデアです。

例えば、
進路部は、進路希望の向上(だから、数値的にはセンター試験受験者数〇〇%向上)
学年会は、人間性の向上(だから、ルーブリックを策定し、それに関する数値〇〇は必達)
など。
その部署は絶対に達成してやろう、と野心を持つのです。

そして、さらには
その部署の誰がその数値達成の責任者なのか、その「一人」を決めないといけないというアイデアです。

まずはグループの責任領域を明確にし、
次はそのグループ内の誰が最高責任者なのかを明確にするというものです。

グループで責任を負う形だと、思ったようにいかなかったときにも、グループメンバー各々は「自分ではないよね。」という風に思ってしまいがちです。

だから、「一人」を決定しないといけないというアイデアなのです。

そして、責任と相応の「権限」も持ってもらいます。

そうすると、その領域ごとのスペシャリスト『教員』がもっと育ってくると思いますし、入学時よりも伸びる生徒がたくさん輩出される『学校』がもっと数多く出てくるのではないでしょうか。

昨今の私学を取り巻く環境をみてこのようなことを強く感じました。


私学先生方! 一緒に勉強しましょう!!
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2018年2月9日金曜日

大都市圏における私立の出願状況2018

私学にとって厳しい現実となっております。
大都市部でもこのような状況になってきています。

地方の私立中高の先生方はご参考になさってください。

首都圏 私立中学 出願状況2018
市進の中学受験情報ナビ そうだったのか!中学入試

大阪 私立高校 出願状況2018
【高校入試】平成30年度「大阪府私立高校」入学試験の出願状況
(開いたページの下の方に各「出願状況」のリンクがあります。)

自らを変えようとしない私学が多いことが示されているように思えてなりません。

やはり、
「経済的に公立優位であること」など、
外部要因の大きさを理由にしていてはいつまでも埒があかないのではないでしょうか。

2018年2月3日土曜日

「食」の見直しというアイデア

サッカー選手の長友選手のトルコへの移籍が報道されています。
自分で考え、人生を切り開いてこられたように見える方なので、私は以前から注目している選手の1人です。
今回は移籍のことではなくて、長友選手が正月に帰国されたときに日本人をみて印象をツイッターでつぶやいたという報道です。

「日本帰ってきたけど、猫背で、表情暗い人かなり多いなぁ。
みんな疲れてるんかな。」
とつぶやいているのです。

これは学校でもあてはまるなと私は感じました。

東北から九州まで各地に移動しますが、生徒も先生もまさに「疲れているのかな?」と少し思ってしまうシーンは以前より多くなったように思います。

以前このブログで「カリキュラムにおける体育の重要性」の記事を書きました。
これを書いた理由は、
元気の源となる「本当に丈夫な身体」を取り戻すことが必要だと思ったからです。
「本当に丈夫な身体」になっていない人が、自ら元気を出そうと思ってもその元気には限界があると私は思うからです。
そして、「本当に丈夫な身体」になっていない人が、社会(周りの人)に貢献しようと思ってもその元気にはやはり限界があるとも私は思うからです。

「本当に丈夫な身体」を取り戻すために、「体育」「運動」「体操」などで「本当の健康」をつくりあげる。

そして、もう一つは、
「食育」だと思います。

学校でなぜ「食育」を?
と疑問に思う人もおられるかと思いますが、

今、教育は「進学実績」「学力」「人間性」「高い倫理観」などいろいろ求められていますが、これらを本当に身につけるには、今の人たちの現状のままでは難しく、
「本当に丈夫な身体」を新たに獲得することは絶対不可欠だと私は思います。

そして、「本当に丈夫な身体」を取り戻すために
「食育」は避けて通れないと思います。

ただ、
「食育」の勉強をする、というよりも、「食」そのものを変えていくというのが私のイメージです。
「食」の実践を学校で行うのです。

まずは、新しい試みなので、「希望する人だけで始めてみる」のでもいいかもしれません。

食事と運動で本来の体(本当に丈夫な身体)がよみがえれば、意欲と能力がバージョンアップしていることを体感すると思われます。

長友選手のつぶやきから、今日はこんなことを感じました。
これをつぶやいているときに、トルコへの移籍を考えていたのかもしれないですね。

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2018年2月1日木曜日

結果にこだわるのはもう古い?

首都圏の私立中学校が本日入試解禁となりました。
ざっとしか見ていませんが、出願状況は私立にとって今年もさらに厳しいと感じました。
安定している学校は、「ブランド校」「結果を出している進学校」。
そして、「ランクアップさせようという学校のスタンスが外部からも感じられる学校」も安定した出願があるように感じます。
それ以外は厳しいと言わざるをえないのではないでしょうか。
ここ5年ぐらいは、進学結果へのこだわりがうすらいだ学校が多いように感じていますが、それが出願者数に表れていると推察されます。

アクティブラーニングや英語教育など、過去よりも良い取り組みをしようという工夫は多くの学校で感じられるが、進学結果にはあまりこだわらないという感じになっているようです。

結果にこだわりすぎるとストレスがかかりすぎて、生徒も先生も疲弊してしまうということを強く意識しすぎている嫌いがあります。

どの学校もご多用で、打ちのめされるようなことが起こることもありますが、
生まれ変わって再び歩きだしましょう

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2018年1月30日火曜日

中学高校の学校選びの視点

色々な学校の授業アンケートの集計を現在行っていて、感じますことは、

●生徒の意見(要望)を完全に受け入れないで、「それはその生徒が十分でないから。。。」などと理由をつけて、生徒の意見を取捨選択し学校が判断していると、いつまでも生徒の意見(要望)は収まらず、互いにストレスをかかえたままとなってしまう
ということでした。

このように書きますと、
●納得できないこと、おかしな意見(要望)まで受け入れるのは、やはりそれはおかしいのではないか。
と意見が出ることが予想されますが、

もちろん、間違ったことを正しいことにする、のはおかしいですし、正していく必要があるのですが、

●どんなに間違ったことでも、まずは完全に聞き入れる、受け入れる、
というスタンスは必要であろうと思われます。

ともに考え、ともに成長し、ともに喜んだり、悲しんだりする。
そのような大人の対応をしてくれるパートナーが今強く求められているのではないでしょうか。

おかしな言動や意見や要望にまずは寄り添う。
そして、ともに歩んでいく。
歩みをともにする中で、困難を乗り越え、正しいことを発見する。
そして、自分の間違いを発見し、より良い習慣をみにつけ、成長する。
のかもしれません。

生徒も先生も、「あるべき姿」を再認識し、今から歩んでいきましょう。

*冒頭の授業アンケートですが、
●授業への生徒の要望を自由記述で調査する学校
●授業への生徒の要望を自由記述では書かせない(調査しない)学校
の2つに分かれます。

授業アンケートを10年担当させていただいてわかったことですが、
前者の学校は、
●授業への満足度 学力向上 進学実績向上 生徒募集 のいずれもが
良くなっている
のです。

これは
●どんなに間違ったことでも、まずは完全に聞き入れる、受け入れる、というスタンス
を学校がとり続けた結果であろうと思われます。

学校選ぶ受験生の皆様は、ぜひご参考ください。

そして、学校を預かる先生の皆様も、完全に受け入れるということをご参考ください。

(私立学校の皆様へ)
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2018年1月29日月曜日

流れを呼び込む学校(人物)になりたいですね

先日、テレビでバスケットボールの試合を見ました。
バスケットは試合の流れが大きく影響するのだな、と強く思いました。
バスケットは第一クオーターから第四クオーターまでの合計得点で争います。
見ていた試合は、第一、第三は勝った方のチームの流れ。
第二、第四クオーターは負けた方のチームの流れでした。
第四クオーターが始まった時点で、20点以上の差がありましたので、
「これはほぼ勝負あり。接戦を期待したけどそうはならなかったな。」と
思いながら、最後のクオーターの中継をぼーとみていました。

そうしましたら、負けている方のチームが得点をどんどん重ねていくのです。
それまでの流れがガラッと変わったのが素人でもよくわかります。
逆転はしませんでしたが、20点以上あった差が5点ほどまでに詰まり、
まさに接戦となり、私の試合途中の感想は見事はずれたのです。

それまでことごとく外れていたシュートがおもしろいように入っていくのです。
技術は高い選手ばかりなのだから、この分岐になるのは、技術でないのは明らかです。
私は
この分岐はほんのちょっとのことなんだな~、と思いました。

でも、さらに考えました。
この“試合の流れ”を生み出しているのは一体なんなのだろう、ということをです。

そして、私は、“リラックス”ではないか、と仮説を持ちました。
合気道などの武道の達人は、力が抜けている状態が最強である、と言われます。
つまり本当にリラックスしている状態は強いということです。

先のバスケットの試合で言えば、
●負けている方のチームは、第三クオーターまでは、「こんなはずではない、なんとかしなければ。。。」ととても必死に(力んで)試合に臨んでいるように見えていましたが、最後の第四クオーターになって、半分は私が持った感想のように、点差を考えチームがいい方向に開き直ったのかもしれません。
●そして、相手チームには、反対に「これなら大丈夫」という安心感のようなものが深い真理では芽生えたのかもしれません。

その結果、これまでの緊張状態からリラックス状態に移ったと言えるかもしれないな、と思いました。

確かにスポーツで本当に強いチームは選手はリラックスしていることが多いですね。
例えば、近い例では、
2017年プロ野球セ・リーグで目立ったDeNAは、監督が選手を信頼している感が伝わってきました。
うまくいかない時期が続いても自分(監督)が見極めて出場させた選手は、すぐに交替させるのではなく、基本起用し続けるという監督のスタンスがありました。
そうすることで、
●選手はリラックスしてプレーできる
●そして、結果も出やすい。
と私は感じました。

もしこの『リラックスが重要』の仮説が本当に近いものなら、このことはいろんな場面でも適用できるな、とも思います。
●先生の生徒への教育の場面
●上司と部下の信頼関係
●学校説明会での学校のスタンス
などです。

学校説明会での学校のスタンスは、単純に言えば、リラックスして学校紹介してくれる学校と堅い雰囲気で学校紹介してくれるとではどちらが入学希望が高まるかということです。

今日は、
●リラックスは最強を生み出す、のかもしれないという私の仮説でした。

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2018年1月27日土曜日

元気や反対に疲弊感は一体どこからくるのか?

学校評価アンケートはどの学校でも実施しておられるかと思いますが、弊社でもご依頼いただいた学校の学校評価アンケートを実施しています。
最近は特に保護者アンケートを担当することが多くなりました。
今ちょうど集計を行っております。

・在校生アンケート
・保護者アンケート
の2つに重要視する傾向にあるのですが、

私は最近
・教職員アンケート
の重要性に注目しています。

学校にとっては生徒や保護者は入学してくれる顧客にあたるので、その顧客の満足度をみるというのは当然の発想です。

が、案外意識として抜けてしまっているのが
・教職員の満足度(充実度)
ではないかと思うのです。

●教員として今の教職がどれほど充実をしているのか
はやはり大事と思います。

●必要な実践をしないといけないから大変すぎて疲弊している
ではなく、

●必要な実践はしながらも充実感を感じている
状態を目指さないといけないと思います。

たくさんの学校を訪問させていただいていますが、
●どの学校よりも大変な実践をしておられる学校で、日頃の学校生活に教職員が充実感をもっておられる学校が実際にあります。

この学校をみていて感じるのは
「厳しい労働環境=疲弊感」
ではないということです。

教職員が現状をどのように受け入れるかが重要ということではないないでしょうか。
原点にかえって初心で今のありがたさをお互いが確認し合うような取り組みが重要なのかもしれません。

私も、内からわきあがる元気を大切に今日も過ごしたいと思います。



2018年1月26日金曜日

走りながら考える

以前サッカー日本代表の監督をしておられたオシムさんが掲げておられました。
「走りながら考えよ!」

今日私が思ったことは、これは学校でもいえるなということです。
今もいろいろな学校に訪問させていただくのですが、私への対応が大きく二つに分かれるのです。

それは、
●今取り組んでいることや関心のあることについて、いろいろとご紹介いただく学校と
●地元以外の日本全国の教育界を取り巻く状況や成功している他校や他の先生の情報について質問をして、私が紹介する他校の話をじっと傾聴いただく学校
の2つです。

私はどちらの学校も非常にありがたい学校です。

ご紹介いただく学校からは私にとって貴重な情報を得ることができます。
一方、傾聴いただく学校では自分がもつ情報にどれだけ価値があるかを確認することができます。
いずれの学校も、訪問すればするだけ、自分のレベルをワンランク上げてくれるものです。
本当にありがたいです。

が、今回は、学校にとってはどうであろうか、という話です。

いずれの学校とも、それぞれすばらしい特徴を兼ね備えた学校なのですが、長く学校価値を向上させ続けている、もしくは、生徒募集において長く安定的に右肩上がりで学校にとって望ましい生徒を集めている、という視点でみると、私はすごく意外だったのですが、圧倒的に後者の方に軍配が上がります。

話を聞かれただけであまり実行に移せない学校は別ですが、実行に移している学校はランクアップしています。

その学校の中にはもともとなかったアイデアを自分のものとして実行に移すのは高い柔軟性がいりますし、大きなエネルギーもいります。この柔軟性というのは学校の先生にとってはハードルが高かったりするようです。自分が思う分野やアイデアについては、イメージがわきやすいが、もともと自分にはなかったものを自分のものにするのはあまり得意ではないと言えると思います。この柔軟性をもっているかどうかが分かれ道ということを示しています。

そして、もう一つここで言いたいことは、先の2つの学校の後者よりも前者の学校の方が圧倒的に数が多いということです。これは、『聞くスタンス』、そして、『自分の課題について自己点検を深めたいというスタンス』の不足であろうかと思われます。これは学校の将来を占うものです。入学してくれる生徒の数に直結しています。

自分が考える良いと思うことに向かって実践し(邁進・走り)ながら、自分のイメージにはないところに何か新しい突破口やヒントがあるのではないかと日頃から「考えて」いないと、他校の実践を嬉々としてヒアリングするというスタンスにはならないと思うのです。

ただ走っているという状態は、知らないうちに周囲に流されてしまっている状態に近いのです。
例えば、
・考える授業の大切さが叫ばれ、それへの転換はできているが、少し進学実績が下がっている。
・生徒の主体性の大切さが叫ばれ、それへの転換はできているが、生徒の学習時間が少なくなっている。
これは大事なことを見失っています。大事なことを自ら学校が考えそれを押さえてこなかったことが原因です。

●やることはやっていることで満足をしてしまっている。
●こんなに忙しく仕事をしていることで大事なことをなんとしてもやるという厳しさをどこかにおいてきてしまっている。

このような学校はこの数年で実はかなり多くなりました。

だから、ただ走るのではなく、走りながらこのままで大丈夫なのかどうかを点検する(振り返る・考える)という意識がとても大事になっているのではないかというお話でした。

ついつい見逃してしまっているようなポイントについて思いなおすための
【東京・広島】新学力向上策の策定・アピールポイントの創出セミナー

思いついたことをきちんと実践に移していくのに鍵をにぎる中堅教員育成のための
【東京・岡山・博多・名古屋・福島】中堅教員研修会
なども
ご参考いただければと思います。

2018年1月24日水曜日

ルーブリックが確実に拡大中!!

ヒューマン・リンクでは以前から推奨しているルーブリックについて研究をしているという学校によく出会うようになりました。

見えない学力を測定するルーブリックを導入する動きが確実に拡大していることを感じます。

先日も
「ヒューマンリンクのセミナー内容を参考にして、色んな学校の先生が集まってルーブリックの研究会を開いています。」
というお話をお聞きしました。

これまでは教育成果として評価してきたのは、
●教科学習に関する学校での成績(テスト、成績表)、そして、偏差値などが
あげられると思います。

一方、このルーブリックは、テスト、成績表、偏差値意外の領域を確認することができるようになります。

例えば、以下のような内容です。

【弱者(弱くされている人)に対する配慮ができる】
①身近に困っている人がいることに気付いても見て見ぬふりをすることが多くある
②身近に困っている人がいることに気付けば、「大丈夫?」「頑張って」などの声掛けはするが、多くの場合、一緒に問題を解決してあげようとまでは思わない
③身近に困っている人がいることに気付けば、相手を気遣った声掛けだけでなく、一緒に問題解決に向けて取り組もうとすることが多くある
③に加え、世界中の弱者のことを気にかけ、自ら進んでニュースを見たり、情報を集めたりしている
④に加え、世界中の弱者のために何ができるかを周囲の人と議論をしたり、今の自分にできることを模索し、その中で気づいたことを既に実行している

このようにすると、先生みなさんが日頃生徒にとって大事と思っておられることを調査できるのではないでしょうか。

新しい大学入試になることを受け、新しい学力観が台頭してきています。
先生みなさんが大事と思っていることに取り組むことは、新しい学力観に近づくのではないかと思われます。

地方の学校は、まだ新しい学力観に対して躊躇があるように感じております。
確信がないものに邁進する必要はまったくありませんが、確信がもてるものの中に新潮流に合致するものも必ずあると思います。

それをいち早く発見いただき、学校として力強い歩みをしていただきたいと思います。

これに関連するセミナーを東京と広島で開催します。
↓よろしければご検討ください。↓


2018年1月22日月曜日

ニーズは本当に合致しているか

募集活動が今後も有効に機能するかということを考えた時、

●ニーズは合致しているか。
ということはとても重要な指針です。

例えば、動と静。
大人が考える心の状態としてより成熟して理想に近いのは「静」であると考える人が多いのではないでしょうか。

「心の状態は、安定していて落ち着いている。そして、波立たず静かだ。」
これが、望ましいというわけです。

実際に生徒指導の目指すところも、「静かな教室」「廊下は走らない」「先生のいうことを静に聞く」「以前は騒がしかったけれど、最近は落ち着いてうちの生徒は良くなった。」などはよくお聞きする話です。

しかし、受験対象となる小学生や中学生は、「静」より「動」を求めているのかもしれません。

「拘束されない」「自分の思いを聞いてくれる」「自由だ」「遊びにも寛容だ」「生徒が活気あふれる活動をしている」など。

最近の生徒は「自由がいい」などとはあまり公には口にしませんが、潜在的には「動」に通ずる気持ちは保有しているように思われます。

このように大人はいいことだと信じているからそのように指導・教育しますし、それは当然間違ったことではありませんし、必要なことです。

が、学校のカラーとして周囲の方々(受験生など)にどのように受け取られるかという視点になると、少し注意が必要です。

「静」のカラーの学校として強く認知されている学校は、入学したい学校として、それほど強い関心を集めないかもしれないという仮説です。

もしこの仮説が本当ならどのように対処すればよいでしょうか。

「拘束されない」「自分の思いを聞いてくれる」「自由だ」「遊びにも寛容だ」「生徒が活気あふれる活動をしている」という「動」のカラーを持っていると強く認識してもらってから、実は「静」のカラーも併せ持っていますよ、という認識をしてもらうのがいいと思います。

●ニーズ対応が十分にできているか

というチェックはたえず高い感度で行わないと、学校のイメージが実際とは違った風に受け取られてはもったいない、というお話でした。

2月19日東京、2月26日広島にて、
「生徒募集アピールポイント刷新・新学力向上セミナー」(ご案内・PDF)
開催します。

ぜひご参加をご検討ください。

2018年1月20日土曜日

授業アンケートの改善・改良

10数年前に授業アンケート導入の是非について、議論が交わされました。
生徒の意見を聞いても有効なデータは得られないのではないか。
生徒の意見を聞くのは生徒に迎合するようなので好ましくない。
など反対意見も多くございました。

その際は、慎重なスタンスの学校様は導入を見合わせておられました。
が、今となっては、形を問わなければ、90%以上の学校が授業アンケートをしておられます。
数年前まで慎重なスタンスの学校でも今では導入した学校が多いのが現状です。
時代は変わったと感じます。

そして、
弊社の授業アンケート レビューシステム をご検討いただける学校が最近多くございます。
その理由を各校でヒアリングしていますので、ご紹介します。
●生徒が書いた自由記述をきちんと各先生にフィードバックしたい。
●生徒が書いた自由記述をきちんと管理職が見るシステムにしたい。
●これまでは授業アンケート結果数値のみを各先生にフィードバックしていたが、
授業改善につながるような調査内容・返却内容にしたい。
●アンケートを実施はしているが、結果を受けての改善活動は十分でないから
改善活動までを視野に入れた体制に変えたい。
●新任・若手の先生が増えたので、授業改善につながる本格的な調査がしたい。
●こうところが課題なのではないかという仮説を立てて、それを確認する調査内容にしたい。
などなどです。

皆様の学校でも、いろいろなシステムの改善を検討されていると思います。
ご参考いただければ幸いでございます。

2018年1月18日木曜日

成果を出す組織には理由がある

箱根駅伝で四連覇した青山学院。
その指導者の原晋さんの著書「勝ち続ける理由」を読みました。

レース前は今年は簡単には勝てないであろうとの予測があったにもかかわらず、圧倒的な強さでの総合優勝でした。
四連覇もしていると、インパクトは初優勝したときなどに比較すると一般的には強くなくなっているのかもしれませんが、私は逆に四連覇することにすごさを感じて、本を手に取ったのです。

内容は、特別な何かをされているわけではないけれど、一つひとつの取り組みが意味が深く、人間の心理や本能にのっとった内容なのだ、ととても勉強になりました。

どんな内容だったかを簡単に箇条書きしますと、
●大義をかかげる。大義を議論する。
●目標管理シート
●学生に意見を言わせる
●当たり前のことを当たり前に実践する
●準備を大切にする
●上り調子であるかを見極める
●深刻にならない
●キャッチフレーズはベタがいい
●やりたいことを表明する性格の学生をとる
●キャプテンは選手で決める。指導者は基本注文をつけない。
●天狗になる選手をたたくのではなく、より伸ばす
とこんな感じです。
(一部、表現を書き換えています。)

このポイントの一つ一つは、
弊社の担任研修とすごく似ているのですが、

例えば、「大義を議論する」
私達はどんな存在か、そして、私達は何を達成するのか、ということについて、徹底的に話し合いますと、人間なら誰でも潜在的に保有している『自己実現(大我)の欲求』を想い起す機会となるように感じます。モチベーションは極めて高くなります。

時間がないということを理由にしてしまいがちですが、
これへの対処法としては、
『まず最初にこの議論はやる。』
としてしまえばいいと思います。
授業と同じです。いくら忙しくても授業をやらない学校はありません。
この議論も授業と同じかそれ以上に重要と思われます。

この著者は、野球やサッカーに比べれば、陸上界は低迷しているから、陸上界を盛り上げるとがんばっておられます。

教育界もこのように華となる活動をつくっていきましょう!!

2018年1月15日月曜日

言われてみれば当然、の実践

来年度に向けての準備をする時期ですが、
オーダーメイドの手帳作成をお手伝いする学校がいくつかございます。

その中に、『学校独自のルーブリック(価値観編)』を掲載する学校が出てきています。

ここでいうルーブリック(価値観編)とは・・・生徒のあるべき姿からそれに至るまでの姿までを段階的に(例えば4~5段階)、具体的な行動内容で、示したもの。

私学ならば学校独自のルーブリックを基軸にする、というのは普通の発想ですが、
これをやってきた学校はほとんど存在しません。

少し残念な思いもありますが、こうやって遅ればせながらも実践される学校が現れ始めたのは喜ばしいことではないでしょうか。

効果として考えられるのは、
●生徒があるべき姿を認識する(いちいち先生が指導の理由を述べなくてもよくなる)
●教員があるべき姿を認識する
●生徒のメタ認知能力が向上する
●見えない学力を測定することができる
●数字で表れなかった成長を感じることができる
●達成感を感じる機会が増える
●新しい大学入試で問われる社会人として求められる能力を意識~成長させることができる
などなど、いろいろな効果が期待できそうです。

さあ、私学が突き抜けていく時代の到来の予感です!!

2018年1月6日土曜日

気持ちが伝わってこその行動

明けましておめでとうございます。
新しい年を無事に迎えられたこと改めて感謝申しあげます。
本年も皆様を少しでも支えられるよう努力してまいりたいと思いますので、どうぞお力添えをよろしくお願い申し上げます。

さて、
今、授業アンケートの集計をする時期なのですが、
その1つの仕事で「生徒の授業への要望として自由記述した内容をまとめる」ということをやっています。
ここで案外よく出てくるのは、「遅刻してないのに、遅刻をつけるなんて理不尽」「うるさくしていないのに、注意されるなんて理不尽」「わかりましたと言っているのに、その後に何度も同じ指導をされる。」のような内容が結構あります。

ここから私は、対人感受性を意識することの優先順位がかなり下がってしまっているように思います。
対人感受性というのは、「自分が発した言葉を受けて相手が今どのような気持ちでいるかを感じ取る性質」をいいます。
これは個人差が大きいものです。

教員になろうとする人は本来この性質が高くあることが求められますが、この生徒の先生に対する自由記述の内容を整理していると、案外この対人感受性がそれほどまでは高くない教員がおられるのだなあと感じます。そして、そのような先生は苦労されているのが見て取れます。

教員はこのことはしつけの一環だから当然であると思って指導されておられるけれども、受け取る生徒はそのようには受け止めていないという実態です。

今後アクティブラーニングが必要とされ、生徒グループや個人をファシリテートすることが求められてくる中で、この対人感受性は最初に必要な性質であろうと思われます。

対人感受性が高くない教員がこれを高めるのは難しいと思われるかもしれませんが、私はそうではないと思っています。
といいますのは、高めようと思うから難しく感じるのであって、授業や指導しているときに自分の世界で突き進むのではなく、相手や集団のことを見ようと意識するだけでいいのです。この意識が継続すれば効果があると思います。もし見ようとしても相手の様子を把握できなければ「大丈夫かな?」と問いかければわかります。

「自分の対人感受性は十分なのか?」

このように、教員なら誰もが意識すると良いと思われますが、いかがでしょうか。