2020年5月25日月曜日

弊社代表 今給黎勝 最後のレター


この原稿を受け取った時(亡くなる前日、5月8日)は、この先も今給黎の貢献活動が続くものと私は思っていました。
この原稿の最後に、「意識して生活したいと思っています。」と記されてもいます。

ただ、私はこのようにも感じています。
亡くなる者は何も持っていくことはできないけれど、残された者は勇気や指針をもらい続けることができるのだなと。

皆さま方には、ここに生前のご厚誼に深く感謝申し上げます。
そして、今給黎勝の最後のレターとなりました『アドラーの前提』をご紹介いたします。



アドラーの前提

アルフレッド・アドラー、多くの方がご存知だろうと思います。(18701937)オーストリア生まれの心理学者・精神科医です。欧米ではフロイト、ユングと並ぶ心理学の3大巨頭の一人として高く評価されてきた人物だと聞きます。日本では教育界で多く知られていましたが、2013年に発刊された、アドラーの教えを解説した「嫌われる勇気」という本がベストセラーになり、一般の方にも多く知られるようになりました。
そのアドラーは、自分の「人間観」をアドラー心理学の前提として提示をしています。私は20数年前にアドラーの心理学に初めて接した時、この前提に出会い大変興味を覚えました。
その前提は5つです。①人間は本来主体的に生きたいという欲求を持っている(個人の主体性) ②人が過去のことを原因として行動を起こすことはない。行動は常に目的を持って行われる。(目的論) ③心と身体、それは別ものではない、全体として統合されている。(全体論) ④人間一人一人は自分の中に問題は持っていない。人が持っている問題点は人と人の間にある。(対人関係論) ⑤この世の中のすべての事象自体は何も意味は持たない。事象に意味付けするのは、一人ひとりの人間が自分に都合のいいように意味づけしている。(認知論)
そして人間が幸福に生きられるのは「共同体感覚」を持てるとき、そして共同体に貢献しているという感覚を持てているときだと説いています。意識して生活したいと思っています。

0 件のコメント:

コメントを投稿