2021年7月8日木曜日

すべてをまっさらにする

先日クロダイ釣りに行ったときの話です。

釣りの熟練風のおじさんと話をしておりましたら、

こちらのことを結構釣り慣れてると思ったのか、

「こうやって、ああやって、釣れば、年間で○枚の年無しのクロダイがつれるよ」

と色々と専門的なことを教えてくれました。

自分がやっていない釣り方やポイントの話があり、すごく参考になりました。

今度の釣りで試してみようと思ったのです。


一方で、えっ!と思ったこともありました。

それは「このようにやったら、年間で○枚の年無しのクロダイがつれるよ」の部分でした。

年無しとは、「何年生きているかわかない魚のことで、クロダイでは50㎝を超えるような大型」を言います。

おじさんが言った「年間で○枚の年無しが釣れる」ですが、その日とその前の週の2日間の釣果で、おじさんが言った○枚数を私は超えていたのです。(自分が編み出した釣り方ではなく、師匠から教えてもらったその通りにやったもので、自分の手柄ではありません。)


すごく親切に教えてくれたおじさんには悪いのですが、この話を聞いて私はとても参考になったと同時に、思い込みは本当に良くないな、ということでした。


・自分は最大限のことをやっている

そして、

・自分は人より成果をあげている(はず)

と、つい思ってしまいます。


聞いていてとても参考になる部分があると同時に、そのやり方だと大きいのは釣れにくいのではないかと私は思いました。

なので、

おじさんに、自分はどうやって釣ってるのか(師匠から教えてもらった釣り方)を伝えようとしたのですが、他人の釣り方にはほとんど関心がない感じで、ご自身のことを話されるばかりでした。しばらくして「ありがとう」と言って去っていかれました。


思い込むのは私を含めて人間よくあることで、気を付けないといけないですね。

自分を毎日まっさらに戻して白紙の状態で毎日の体験を存分に楽しみたいと思った出来事でした。

教育についても、気づいていないだけで、生徒をすごく伸ばす方法があるかもしません。

2021年7月6日火曜日

オンライン授業成功のカギは生徒のモチベーション?

 今回は、すべてのカギは生徒のモチベーションになるかもしれないという話です。


この時勢でどの学校でもオンライン講座(授業)が増えました。

最近までICTに対して慎重な姿勢を保っておられた学校もありましたが、

一気にその情勢が変わりました。

ICTは必要なツールで学校が出来得る最大限の対応をしようという学校が多くなりました。


さて、このような状況下で、対面授業とオンライン授業では何が異なるのか、という話があります。

オンラインは、まだ慣れていないときはオンライン授業を行うことに、不安がありました。

オンライン授業がきちんとやれるのか、あるいは、行ったときにきちんと成果が出るのか、予測がつかないため運用開始するのに心配や苦労が大きかったと思います。


が、今やその機会を多く経験し、慣れてきたらどうでしょう。

緊急事態宣言下でなくても、将来のそのような事態に備えて意識的に計画的にオンライン授業を通常授業に組み込むようにしようという考えをお聞きすることが多くなりました。

これは、オンライン授業の利便性(学校にいかなくていい、マスクなしで授業を受けることができるなど)を肌で感じ、これはいい、となっている学校も多くなったことを示しています。

一方で、オンライン授業に懐疑的な意見もあります。

具体的には、

「緊急事態宣言下にオンライン授業をかなりきちんと運用できたと教員間で確認・自負していたけれど、その期間中で履修した単元の小テストを実施したら、理解状況がかなり低くてショックを受けた。」という内容もありました。

成果が上がるオンライン授業とそうでないオンライン授業で、何が成否を分けているのでしょうか。

仮説ですが、「その授業への生徒の真剣度合い」ではないかと考えられます。

生徒がその授業の意味を深く理解している場合は、対面授業でもオンライン授業でも生徒の理解度・定着度は高くなると思われます。

一方、生徒がその授業の意味をそれほどは理解していない場合は、オンライン授業では生徒の授業にのぞんでいる姿勢を先生は感じられずに、生徒の授業へのスタンスがそのまま成果に出るのではないかと思われます。対面であれば先生が生徒の様子をみてメリハリをつけることができるが、オンラインだとそのメリハリをつけることができません。結果としてオンライン授業の場合、生徒いの理解度・定着度はムラが出やすくなる。ということのように思われます。


月並みですが、

●生徒がその気になっているか(モチベーションの高さ)が

オンライン授業の成否を分けていると言えるかもしれません。


普段から授業をカリキュラム通りに展開するのではなく、

授業の意味を確認したり

生徒に生活や考え方についての振り返りをさせたり

を意図して行っておくことは重要に思えます。


生徒がその気になっていれば、いつ自宅待機になっても怖くないですよね。

2021年6月28日月曜日

学校全体の生徒の学習への意欲を取り戻す取り組み

 以前にこの本を読みました。

麹町中学校の型破り校長 非常識な教え

この本に書いてある真意を理解して、同じことを他の学校でも実践するといいのにな、と思っていました。

学校が抱える現状を良くするヒントが数多くあるからです。

そう思っていましたら、このような報道を見ました。

「中間・期末テスト」やめた高校 生徒にも教員にも利点

これはおそらく工藤先生の実践を参考にされたのだろうなと思わせる内容でした。

学校全体の生徒の学習への意欲、を取り戻すのに有効な取り組みではないでしょうか。

2021年6月21日月曜日

高等学校におけるスクールポリシー義務化

 今度、中学高等学校の先生向けの『スクールポリシーを策定する際のポイント』をテーマとしたセミナーを開催します。

このセミナーの案内を作成しながら思ったのは、

●生徒に本当にやってあげたいことをやれていない学校は、スクールポリシーを策定するのに、苦労される(あるいは、違和感を感じられる)のではないだろうか

ということです。

日頃から教育実践と教育成果の納得度が十分でない学校が、スクールポリシーを策定したとしても、それがとってつけたような感じにどうしても学校側の気持ちがなってしまうのではないかと心配します。

スクールポリシーなどは、本来はどの学校でもすでに表現(明文化)されていてしかるべきもののはずです。本校はこのような力をつけるのだという学校としての信念があれば、学校を設立してもう何年も経過している学校ならばそれが内側から滲み出てくるはず、と考えられます。なので、本校はこのような方針・施策で教育を行い、この領域においては他校よりも抜きんでた成果が出ています、この成果数字をみてください、と言っているはずです。が、実際はどのような状況でしょうか。

この今の現実をみて、このままではいけないと、文科省がスクールポリシーの高等学校における策定の義務化を打ち出したのです。

スクール・ポリシーの策定及び運用に係る方向性について(文部科学省)

https://www.mext.go.jp/content/20201021-mxt_koukou01-000010619_03.pdf

ただ、本来は滲み出てきたものを学校自らの意思で明文化されていてしかるべきものです。

なので、スクールポリシーを策定するにあたってたいへん重要なのが、

義務化されたから重い腰をあげるのではなく、チャンス到来ととらえて真に生まれ変わるんだ、という姿勢でのぞむこと

とおもわれます。


そして、この姿勢になるには本校の教員がその気にならないといけません

さらに、その気になってもらうには「生徒に本当にやってあげたいことは何か」について教員間で何度も話し合いが必要かもしれません。


●『本校が本当にやってあげたいことは何か?』を突き詰める

これが学校としての今後を決めるすべてのカギになるような気がします。

是非、セミナーなどで共に突き詰めていきましょう!!


弊社主催のスクールポリシー策定に関するセミナー

(日程決定7月7日、アルカディア市ヶ谷)

2021年6月8日火曜日

笑顔がでているかをバロメーターとする

 先日の日曜日に、魚釣りに行きました。

クロダイを2枚釣ったのですが、おじさんに「釣れた?」と話しかけられ、「でかいのきたよ!」と応えている自分がすごくうれしそうなのに自分で驚きました。心の底からの笑顔になっているな、と自分で思ったのです。

笑顔をこころがけて生活しようなど言われますが、そのような感じではなく、本当に自然に体から湧き出るような笑顔だったので、自分で「あっ」と思ったのでした。

普段はなかなかそのような笑顔がでないので、これではいけないなと自戒しました。

これからの時代は本当の笑顔が湧き出る生活をしないといけないのかもしれないと思ったのです。

そうなるにはやはり、食事・運動ではないでしょうか。

良く言われるのは、前向きな意識を持とう、というような内容ではないでしょうか。

もちろんこれは大切なことであろうと思います。

ただ、前向きな意識を心がけても、身体が万全でなければ、本当の笑顔は出ないのではないかと思うのです。

身体が喜ぶ食事そして運動。

これが基本なのではないでしょうか。

基本があるからこそ、気持ちの良い魚釣りでのやりとりで、笑顔が出たのだと思いました。

今の感染症予防という観点でも、意味があるような気がします。


2021年6月3日木曜日

「大問題」なのに「仕方ない」になっていないか

 昨年のコロナが落ち着いていた季節に、ある先生とお食事をしたときの話です。

私学の合同説明会のようなイベント会場で、その先生が別の学校(B校とします)の先生をみて思ったそうです。

「うちの学校はすごいんだから、本校に関心があるのは当然だよね。」という無言の圧がすごかったそうです。

順番を決める際や学校間で協力する際に、自分たちが優先されるようにまわりの意向を聞かずに進めて行かれた、ということでした。

もちろん、保護者や受験生にはそのような高圧的な態度はとられなかったようですが、学校同士のやりとりのときにそのような印象だったようです。

圧がすごすぎてあまりよい印象ではなかったそうです。

私もその話を聞いて、確かにそのB校はまったく知らない学校ではなかったので、そのような雰囲気があるというのは確かにそうかもしれないと思ったのでした。


が、後で私はその話でそのB校の印象を決めてしまうのは違うなと思ったのです。

その学校は進学実績をすごく伸ばしているのです。

話を聞いたときはあまり強引なことはしてはいけないと私は思っていたのですが、後で思ったのは、そのようなマイナスの側面ばかりではないかもしれない、ということでした。

それはその強引ともとれる生徒募集の姿勢は、その学校やその学校の先生の本気度の表れではないか。

生徒を伸ばすことに手段を尽くしている学校が近年少なすぎると思うのです。

(近年は特に忙しさが増しているので、手を抜いている学校はありません。むしろ多忙感は近年増している学校が大半でしょう。が、偏差値など学力に関するデータがそれほど上がっていなくても、大問題として、「このままでは本当にまずい。」というような危機感をもって対処している(学力があまり向上していないという問題が解消されるまで改善を継続する)学校はあまり見かけないかもしれない、という意味です。あるいは、改善の意識はあるけれども、その問題解決は次年度以降に繰り越しで、永遠のテーマになってしまっている感がある、という意味です。)


そのB校は

「本気で生徒を伸ばそうとしているのは本校以外にあまりない。」

という説明を学校説明会などで熱弁されているらしいというお話しを聞いたこともあります。

確かに今の多くの中高の現状を鑑みれば、そのB校の主張は嘘ではありません。

むしろ、真実を言い得たものかもしれません。


なので、目立つ学校のことは批判しがちになってしまいますが、批判の気持ちを持ちそうになったら、何がその学校を際立たせているのかそこから学ぶことはないだろうか、立ち止まって考えてみるのも大事なのかなと思った次第です。


気配りができ、かつ、実績を大きく伸ばす、学校づくり

これを目指したいものです。


2021年5月28日金曜日

潮流を生み出すのはいつも一人

 「何かをなそうとしたとき、一人ではできない。」

とよく言われます。

これは確かにその通りと思います。

これを正確に表現しなおすと、おそらく以下のような感じではないでしょうか。

「何かをなすには段階がある。例えば、1から10までの段階があるとする。

その段階すべてを一人でやりきるのはなかなかできることではない。」

という意味と思われます。


そして、私は思いました。

確かに一人では成し遂げられないが、反対に何かを始める最初の一歩は

いつも一人なのではないだろうか。と。

10段階のほんの最初の1段階へ踏み出すのはグループではなく一人なのではないか。

一人では成し遂げられないという言葉を思い、最初の一歩を踏み出せない人がおられる

のであれば、それは違っているのかもしれません。


周りが許す内容で、費用的にも無理がないのであれば、前進する!

今の時勢で身動きがとれなくなっている自分を振り返っているときにふと思いました。