2018年12月26日水曜日

改革者としての素養はみんなに備わっている



今年も残すところあと数日となりました。
我が中堅教員研修会もどの会場(北は福島から南は博多まで全国5会場で実施)もほぼ8回を終了する時期となりました。
この研修は、「現場教員として、学校経営を支えるとは具体的に何をすることか」を学びます。
生徒と喜怒哀楽を共にされてきた先生方にとっては新鮮な内容であろうかと思います。

この研修が始まって最初はご参加の皆さん戸惑いもありました。
自ら希望された方、そして、有志ではなく学校から指名されて戸惑いながらの参加だった方、いろいろであったかと思います。

が、みなさん業務ご多用の中(なかには今年の豪雨に被災された方もおられました)懸命にご参加、そして、ご研鑽いただきました。
その甲斐あっての終了となります。
全国で約40名の先生方です。
毎回テストを実施しており、そのテストにも合格されての結果です。

学校の盛衰を知らず知らずに他人事のように過ごしてしまう先生が多い中、
この研修を修了された方は、陽に陰に、個々の個性を発揮しながら学校を
支えていかれると思います。
その支えていることが本人にとって楽しいのです。

今年度もこの研修を過去に終了された先生が校長先生に就任され、
早速大活躍をされておられる先生もおられます。

改革が進むのです。システムや形や上意下達の改革ではありません。
もともと先生方がもっていたそれぞれの危機感が
「こうすれば確かに自分の気持ちもすっきりするし、
学校の価値も今より格段にあがるだろうな。」
という意識と行動に変わるのです。
これがこの研修を終了された先生に備わることを目指しています。
終了された先生が関わる学内の組織がそれがどのような組織であっても
周りの人からみたとき、「なんか動いているな、自分も関わってみたいな」
というようになるように気がしています。

改革をするのに順番を飛ばしてやってしまっている事例が多いものです。
順番を押さえてやると改革はしんどいものではなく、やりがいのあるもの
に変わります。

この研修に参加されなくても、その順番は何かをしっかりと見極めて
進めていただきたいとこの年末に思いました。

中堅教員研修会オープン講座2019【名古屋・博多・岡山・東京・福島】(PDF)

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2018年12月25日火曜日

唯一無二のテーマ『ルーブリック』

先日、広島と東京でセミナーを開催しました。

私共からみて課題と思われることについて数多く紹介させていただきました。
ご参加の皆さんは頷いたりされながら最初から最後まで熱心に受講いただきました。
どの内容も今後の学校経営に生かしていただける内容になったのではないかと私どもも確認ができたいへん良かったと思われます。

その中でも特にご参加の皆さんの印象に残った内容として、
「学校の良さをアピールするときに、スローガンだけを語るのではなく、成果を語りましょう!」という内容がございます。

例えば、学校説明会などで
「新しい大学入試時代に向けて本校ではこのように今後は対応しようと思っています。
ついては、ICT機器を入れたり、新しい授業形態を取り入れたりの計画や実践があります。」
というような内容でアピールされます。

が、そのアピール内容に
「学力は入学時からこのように伸びましたよ」
というデータを伴った成果をアピールされるケースは稀であるということを指摘しているのです。

それに対して、苦笑いとともに、「その通り」と受け止めておられる先生が非常に多かったです。

ではどのようにすればこの「成果」をデータで示すことができるでしょうか。
もちろん、偏差値の伸びや進学実績の伸びなどもあります。
それも真剣に取り組んでいただきたいのですが。。

が、もう一歩踏み込んで、ルーブリックで道徳観や人間性や思考力や人間関係力を測り、その伸びを測定していく、ということを提案したいと思います。

スローガンだけをアピールするのではなく、『データを伴った成果』を示していく。

このことに本気で取り組んだ学校こそがこれから迎える新しい学力時代の担い手になっていくのだろうと思われます。

私学独自のルーブリック策定支援

2018年12月7日金曜日

自分の感覚がすべてではない

この夏の甲子園を騒がした選手。
プロ野球のドラフトにも指名されました。

その選手がこの夏の地方大会前でのインタビューが心に残っていますので、ここにあげておきたいと思います。

この夏の甲子園出場をきめる地方大会前、この選手は子どもたちへのメッセージをマスコミに求められ、こう語った。
「野球を頑張るのも大事だけど、学校で学べることの方が多い。グラウンド外でも成長してほしい」

私は、こんなことをいう高校球児がこれまでいただろうか、と思いました。

お父さんからビジネス書など毎月20冊を今住んでいる学校の寮に送ってもらってそれを懸命に読んでいるというエピソードもすごいなと思ったのですが、上記のエピソードはそれを超えるものでした。

危機の時代には救世主が出現する、など言われますが、
まさにこれまでとは異なるスーパーマンが出てきているのかもしれません。

このことで思ったのは、
●大人の感覚で子供をみてはいけないかもしれないな。
という点です。

自分の感覚を超えたもので行動しているかもしれない。
この新世代を相手に教育する教員も大変な時代になりました。